<ヒルトン・グランド・バケーションズ・トーナメント・オブ・チャンピオンズ 初日◇19日◇レイクノナG&CC(米フロリダ州)◇6608ヤード・パー72>
米ツアー通算12勝のブルック・ヘンダーソン(カナダ)が、2023年初戦の初日に6バーディ・1ボギーの「67」をマークし首位発進を決めた。昨年11月の「ペリカン女子選手権」では腰痛により途中棄権。翌週のシーズン最終戦ではフルスイングを封印。今大会ではテーラーメイドの新ドライバー『ステルス2 プラス』を投入し、100%のスイングを解禁している。
奇しくも、ともにテーラーメイドと契約したばかりのヘンダーソンが1位、ネリー・コルダ(米国)が単独2位と、『ステルス2』がいい滑り出しを見せた。「ネリーとともにチーム・テーラーメイドに参加できたことにとても興奮している。クラブも素晴らしいし、私たち2人にとって本当にクールなことだと思う」とヘンダーソンは話す。
昨年まではピンを使っていたが、このオフからテストを重ねて初めて投入したテーラーメイドのドライバーについては、「試合はクラブでも精神面でもあらゆる面で違う」というなかで、フェアウェイヒットは14回中12回、平均飛距離は262ヤードと好感触をつかんだ。
気になるのは腰の状態。「オフシーズンは腰を治すために多くの時間が必要で、しばらくは練習できなかった」。2週間はクラブを握らず、最初はアプローチとパッティングの練習から始めた。そして、「ゆっくりと辛抱強くフルスイングができるようになるまでコツコツと積み重ねてきた感じ」と語る。新ドライバーとともに昨年10月以来となるフルスイングを解禁。「とても長く感じた。いまはアグレッシブに狙っていけるので、とても素晴らしい気分」と不安なく長いクラブも振れている。
ドライバーの飛距離を武器に10代の頃から活躍してきた“カナダの妖精”も25歳になった。「年をとってきたので、若い頃よりも多くのストレッチや心の準備をしなければならないと思っている。ゴルフの後と前にすることが少し増えた」と十分なケアを行っていることも明かした。「今は痛みを怖れていないので、この状態が続くことを願っている」と、残り3日も新しいドライバーをしっかり振り切っていく。