<CAT Ladies 最終日◇18日◇大箱根カントリークラブ(神奈川県)◇6652ヤード・パー72>
ツアー通算5勝の渡邉彩香が1イーグル・4バーディ・1ボギーの「67」をマーク。トータル10アンダーで今季最高の単独2位に入った。「バーディチャンスが多かったので、全体的にはいいプレーだったと思う。もう一歩上を目指すには、勝負所のパッティングが良かったとは言えない。そこはまた次に向けてという感じです」と振り返った。
渡邉の魅力といえば、豪快なドライバーショット。6月から7月にかけて、15ヤードほどドライバーの飛距離が落ち込んでいたが、前週からシャフトをチェンジをして今大会に臨んでいた。最終日は4ホールあるパー5で3回2オンに成功。最終18番では、残り250ヤードを3Wで振り抜くと、ピンそば1.5メートルにつけてイーグル締め。箱根のファンを沸かせた。
「優勝には届かなかったけど、自分のプレーにワクワクする気持ちが湧いた。久しぶりでした」。3日間のドライビングディスタンスは約261.667ヤードで、21歳の神谷そらに次ぐ2位につけた。
単独2位に入ったことで、賞金528万円を加算。生涯獲得賞金が史上37人目となる5億円を突破した。「(5億円超えたことは)知らなかったです。もっとすごい記録を出している選手がいますけど、10年以上もこうやって試合に出て、今週上位で戦えたことは素直に頑張ってるな、と自分を褒めてあげようと思います」。
昨年はメルセデス・ランキング71位に終わりシード権を失った。QTランキングは55位でスタートしたが、第1回リランキングでは15位に入り、レギュラーツアーでプレーを続けている。
「今年の目標はシードというより、“もう一回勝ちたい”というのをモチベーションにしている。残り試合は優勝を意識しながら頑張りたいと思います」。2022年5月以来のツアー6勝目へ。30歳が復活の“のろし”をあげた。(文・神吉孝昌)