<伊藤園レディス 初日◇8日◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6769ヤード・パー72>
優勝など条件次第では、今週、年間女王戴冠が決まる、現在メルセデス・ランキング1位の竹田麗央だが、まさかの出遅れだ。奪ったバーディは1つのみ。一方、6番からの3連続など、ボギーは5つを数えた。4オーバー・88位タイという滑り出しに「体は元気だけど、集中力が続かなった。それが影響しているのかな」と、表情は浮かない。
昨年の西郷真央、一昨年の山下美夢有らショットメーカーが優勝者に名を連ねる大会で、ツアー屈指の飛ばし屋は苦しんできた。過去2回の出場はともに予選落ち。そして今年もピンチにさらされている。フェアウェイキープ率は42.8%(6/14)。池やOBが絡むタイトなコースで、ティショットがなかなか安定しなかった。
仮に予選落ちとなっても、メルセデス・ランキング2位の山下が単独4位以下であれば女王襲名が決まる。しかし、本人不在の日曜日に、戴冠が決まるという状況は避けたいところ。初日奪った唯一のバーディは5番パー5。2オンに成功し3メートルのイーグルパットこそ外したが、その持ち味を生かす気配も感じさせている。
「予選通過が厳しいところなので、しっかり一打一打集中して、順位を上げていきたい」。爆発力は折り紙つきなだけに、一気に浮上したいところだ。
そして“ライバル”の山下はというと、首位と5打差の3アンダー・16位タイでまずまずの位置で初日を終えた。ただこちらも「ショットもあまり寄らず、パットも決まらずという一日」と、厳しい表情を浮かべる。
現在、竹田とのポイント差は『771.52pt』で3年連続女王に黄信号が灯っている状態。前述した条件のように、この後の“逆転”には優勝、上位フィニッシュが必須になる。2年前に勝って女王の座を確定させたのがこの大会でもある。イメージは悪くないはずだ。
「伸ばし合いになるので、初日に伸ばして勢いのあるゴルフをしたかったんですけど、あまり良くなかった。しっかり見直して、明日からも頑張りたいと思います」。納得いかなかったポイントを確認し、2日目のコースに向かっていく。(文・間宮輝憲)
【今週、竹田の女王戴冠が決定する条件】
・竹田が優勝
・山下が単独2位の場合、竹田が単独7位以上
・山下が単独3位の場合、竹田が単独20位以上
・山下が単独4位以下の場合