<中日クラウンズ 2日目◇1日◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(愛知県)◇6557ヤード・パー70>
35位から出た飛ばし屋の出利葉太一郎(いでりは・たいちろう)が「65」をマーク、トータル6アンダーの暫定4位タイに浮上した。2週前には師匠でレギュラーツアー2勝の高橋竜彦がシニアツアー初優勝を飾ったばかり。この流れに乗って、出利葉もツアー初優勝を目指す。
出利葉の父・真一郎さんは「日本アマ」の出場経験もある競技ゴルファー。同じ福岡出身で2歳下の高橋とはかつて一緒に「日本ジュニア」に出場した仲だ。「僕が沖学園高でも、日大でも竜彦さんの後輩だったので『もしかしてあの出利葉の息子?』と声を掛けていただきました」。2020年の出会いからすぐに師弟関係になったという。
高橋からはショット、パットといった技術面だけでなく「人間性やプロゴルファーとしての振る舞い、ゴルフへの取り組み方を教えてもらっています」。苦しい時でも必死に、コツコツと努力を重ねること。開幕2試合は結果が出ていなかったが、師匠の教えを忠実に守ったことで調子も上向いてきた。
2日目は7バーディ・2ボギー。「グリーンを外したのはボギーにした2ホールだけなので、ショットに自信を持ってもいいのかなと思います。目の前の一打を必死にやっているだけなので、客観的な評価はできていないんですけど」。最終18番パー4では13メートルのバーディパットを沈めるなど、パッティングも好調だった。
ジュニア時代は時松源蔵らを育てた篠塚武久氏に師事。出利葉も長らく純粋なベースボールグリップだったが、現在は少しアレンジを加えている。「昨年の8月ぐらいからですね。アプローチで肩の締まりがいい感じがして、今は全部そうなりました」。ベースボールとオーバーラッピングのハイブリッドのような形が出利葉のスタイルだ。
テレビ中継のインタビューでは「まさか自分が取材を受けるようなスコアで上がってくるとは思っていなかったので、緊張しています」と苦笑い。それでも、優勝への思いは力強く口にした。「勝ちたい気持ちはもちろんありますし、勝つ準備もしています。きょうのコンディションでできるということは、あすもできると思う。信じてやりたい」。残る2日間も必死にバーディを積み重ねていく。(文・田中宏治)
