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松山英樹が全米プロ制覇に近づいた2016、17年 左足の工夫で捻転差を大きく、ブレを少なくしていた!【松山英樹スイング変遷】

松山英樹が全米プロ制覇に近づいた2016、17年 左足の工夫で捻転差を大きく、ブレを少なくしていた!【松山英樹スイング変遷】

松山英樹が「全米プロ」制覇に近づいたのが2016年と17年。16年に自己最高位となる4位タイでフィニッシュ。17年は最終日に一時単独首位に浮上したものの、3連続ボギーなどでスコアを落とし、5位タイの悔しい結果に涙も見せた。そんな時期に撮影されたスイングをプロコーチの平尾貴幸氏はどう評するのか?

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2025年5月14日 11時15分

全米プロ制覇に近づいた16、17年のスイングは左足の使い方を工夫していた
全米プロ制覇に近づいた16、17年のスイングは左足の使い方を工夫していた (撮影:GettyImages)

松山英樹が「全米プロ」制覇に近づいたのが2016年と17年。16年に自己最高位となる4位タイでフィニッシュ。17年は最終日に一時単独首位に浮上したものの、3連続ボギーなどでスコアを落とし、5位タイの悔しい結果に涙も見せた。そんな時期に撮影されたスイングをプロコーチの平尾貴幸氏はどう評するのか?

【連続写真】左ヒザが正面を向き続けているから捻転差が大きく、ブレが少なくなる!



日本で賞金王に輝いた2013年はヨコに揺さぶりながらスイングしている印象でしたが、16年になると、タテに体を使うようになっています。さらにショットの安定感が増し、飛距離も伸びたのではないかと思いますね。(実際、ドライビングディスタンスが15-16シーズン294.5ヤードから16-17シーズンは303.3ヤードに伸びている)

顕著なのが左足の使い方。テークバック時に左足を外に回すように使っています。13年は、スイングと同じ方向に力が加わっている(内側に回す)ので、トップで左ヒザがやや右を向いていましたが、外に回すことで左ヒザが正面を向き続けている。これにより、切り返しの瞬間に沈み込む動きも大きくなり、インパクト付近で地面を蹴る力も上がっています。タテに体を使えるようになったと言えるのです。

また、バックスイング時に左足を外に回すことで、上半身との捻転差も大きくなります。トップの位置はほとんど変わらなくても、捻転差が大きくなれば飛距離につながる。タテの動きも相まって、かなり飛んでいたはずです。

バックスイングするとき、左足を外に回す力を加えることで、アドレス時とヒザの向きがほとんど変わらない。上半身と下半身の捻転差が大きくなり、飛距離につながる。また、ヨコにブレなくなるので、インパクトの再現性も高い
賞金王となった2013年と16年のトップを比べると、左ヒザの向きが異なる。16年の方が正面を向いており、上半身と下半身の捻転差も大きいことが分かる
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バックスイングするとき、左足を外に回す力を加えることで、アドレス時とヒザの向きがほとんど変わらない。上半身と下半身の捻転差が大きくなり、飛距離につながる。また、ヨコにブレなくなるので、インパクトの再現性も高い

■平尾貴幸
ひらお・たかゆき/1979年生まれ。日本大学ゴルフ部出身で25歳からレッスン活動をスタート。川崎志穂を17歳から指導し、新垣比菜などのコーチも務めた。PGAティーチングプロA級取得。



2011年~現在までの松山英樹のスイングを辿る。関連記事『衝撃のアマチュアVから現在まで 日本の至宝・松山英樹のスイングはどう進化したのか?【松山英樹スイング変遷】』でチェック

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