2025年 さらなる進化を求めて大きなスイングに
25年のスイングは、めちゃくちゃ伸びるようになっています。ハーフウェイバック以降、クラブを高く上げるようなイメージ。今までは、胸が縮こまるような感じで、コンパクトなスイングでした。ただ、今は胸を張るようにして、スイングアークが大きく、トップも高くなっています。
軌道もアッパー系になっているように見えますね。レベルにボールを捉えるよりも飛びやすいので、飛距離アップを狙っている可能性が考えられます。以前は、アドレス時に左手首が少し甲側に折れていますが、このときはほぼ真っすぐ。アッパー軌道にしても打ち出し角が高くなり過ぎないように、アドレスからハンドファーストをやや強めにしているのだと思います。
11年から順に見てきましたが、アマチュアらしさが残るスイングから、メジャーチャンピオンになるまでのスイングの改造には「マスターズに勝ちたい」という松山選手の思いが伝わってくるようでした。そして今、またスイングを変えている。これからどんな進化を見せてくれるのか楽しみですね。
■平尾貴幸
ひらお・たかゆき/1979年生まれ。日本大学ゴルフ部出身で25歳からレッスン活動をスタート。川崎志穂を17歳から指導し、新垣比菜などのコーチも務めた。PGAティーチングプロA級取得。