最終日。優勝争いは混戦状態だったが、その混戦を突き抜けて先に首位フィニッシュしたのは28歳の米国人、パトリック・キャントレーだった。首位から4打差の13位タイからスタートしたキャントレーは、この日、11アンダー、61という爆発的スコアをマークし、PGAウエスト・スタジアムコースのコースレコードを更新。通算22アンダーの単独首位でホールアウトした。決勝2日間で奪った合計20バーディは1983年以来のツアー記録となった。
しかし、そうした記録の数々をもってしても、着実な歩みを絶やさなかったキム・シウーを抑えきることはできなかった。最終日を首位タイで迎えたキムは、途中でキャントレーの猛追に捉えられ、追い抜かれても乱れることなく戦い切り、見事、米ツアー通算3勝目を挙げた。
16番のバーディでキャントレーに並び、17番のバーディでキャントレーを上回り、18番はしっかりパーで上がって1打差で勝利。25歳とは思えないほどの冷静沈着な戦いぶりは圧巻だったが、そのキムも若くして米ツアー参戦を開始して以来、地道な歩みを7年も続けてきたからこそ、ステディなプレーを身に付けることができたのだと思う。
キムはQスクール(予選会)が米ツアーへの最後の一発勝負となった2012年に17歳で挑戦し、20位に食い込んで2013年の出場資格を獲得した。しかし、18歳に満たなかったため、即座にツアーメンバーになることが許されなかった。
そして6月の誕生日を待ってシーズンの残り試合に出場したが、惨憺たる成績でシード落ち。2014年と2015年は下部ツアー行きとなったが、その2年間で土台を固め、2016年に米ツアーへカムバック。その年のウインダム選手権で初優勝を挙げた。優勝インタビューの際、次なる目標は「この優勝でもらった2年シードが切れる前にもう1勝」と語った姿がとても印象的だった。
