<JMイーグルLA選手権 最終日◇19日◇エル・カバレロCC(カリフォルニア州)◇6679ヤード・パー72>
「こんにちは、岩井明愛です」
岩井千怜のホールアウト後のインタビューで、口火を切ったのは意外な人物だった。3組前でプレーを終えていた双子の姉・明愛は、取材エリア付近で妹を待っていた。スタンドマイクを準備するテレビクルーに「少しインタビューしてみてもいいですか? ひとつ質問したいことがある」とリクエスト。即席の姉妹インタビューが実現した。
明愛「ラウンド中は何を考えてプレーしていたのでしょうか?」
千怜「きょうは打つときだけ集中、というのを意識して回っていました」
明愛「それだけですか?(笑)。キャディさんとの会話とか」
千怜「(笑)。あんまり会話はしなかったけれど、ずっと集中するのも疲れちゃうので、打つときだけ集中してやればいいやと思ってました」
明愛「ナイスプレーでしたか?」
千怜「2アンダー。(逆に)きょうどうでした?」
明愛「1アンダーです」
千怜「ナイスです」
明愛「ちょっと、ストレスが溜まるゴルフでした」
千怜「分かります…」
5打差の10位から逆転を狙った千怜は、バーディとボギーが交互に来る展開で、差を縮めていくことができなかった。「風が一定方向ではないのが、ここのゴルフ場の難しさ。クラブチョイスも最善は尽くしたけれど、何個かミスがあった」。9番パー3では直前にクラブを替えたティショットが大きくショート。続く10番でもピン手前のラフに外した。
ただ耐えた終盤にはご褒美も。16番パー5では残り174ヤードから8番アイアンで打った2打目が、右からの傾斜を使ってピンそばへ寄っていく。「たまにはいいショットを打ちたいなと思っていた。会心のセカンドショットで気持ちよかったです」。最後はイーグルによって、少しだけ報われた形。勝みなみと並ぶ日本勢トップのトータル12アンダー・7位で終えた。
ルーキーだった昨年は、3日目に米ツアーで初めて明愛との同組が実現した。そして明愛が1打差の2位に入り、“岩井ツインズ”の名を広く知らしめた大会でもある。カリフォルニア在住の“双子ファン”ギャビーちゃんとダニーちゃんは今年もまた、連日応援に駆けつけてくれた。『金曜日は学校をサボっちゃった。だってふたりのプレーを見る方が楽しいんだもん!』と笑っていた。
初日に「63」をたたき出して単独首位発進したことを思い返せば、もどかしさの残る4日間だったかもしれない。それでも岩井千怜、そして岩井姉妹にとって、また思い出を重ねるロサンゼルス大会となった。(文・笠井あかり)

