<パナソニックオープン 初日◇19日◇有馬ロイヤルゴルフクラブ(兵庫県)◇7100ヤード・パー72>
清水大成が人生初のホールインワンを達成した。4番パー3(実測181ヤード)で7番アイアンで放つと、2バウンドしたあとにカップイン。キャディとハイタッチをして喜んだ。主催者から30万円の賞金が贈呈されることとなった。
「(入る瞬間は)見えました。うれしかったです。シンプルに。やっとというか、ずっとしたいなと思っていたので、できてうれしいです」と念願のエース達成。入った瞬間が見えると「すごい興奮しました」と満面の笑みを見せる。
この日のスコアにも納得だ。2イーグル・6バーディ・1ボギーの「63」をマーク。「きょうはパッティングがすごく良くて」と18ホールで25パット。課題となっていたパッティングに復調の兆しが見えた。「横浜ぐらいからパッティングがもう一筋で入らない、思ったところに打てていたつもりが、たぶん打てていなかった」と8月から悩んでいたことを明かす。
悩み払拭となった要因はパッティング時のアライメントの修正。ボールに描かれているラインと「目線が合っていなくて」とアドレスの組み立てが課題となっていた。「試行錯誤して、試合中でも変えたりとかやっていたんですけどシンプルなことで良くなったというか、戻った感じです」と前戦までのスタッツで平均パット1位の“パットの名手”とも言える清水の得意分野が再び気のしはじめた。
開幕戦の「東建ホームメイトカップ」で4位と好スタートを切り、その後の「横浜ミナト Championship ~Fujiki Centennial~」までの10試合では6試合でトップ10入りを果たし、賞金ランキングも上位をキープしていた。しかし横浜戦を52位で終えると、その後の2試合で予選落ち。初日を好位置で迎えたのは5試合前の「日本プロゴルフ選手権」以来だ。
「気持ちとスコアが合ってないというか。ショットもすごい悪いわけではなかったんですけど、やっぱりパッティングはずっと入らなかったので。春先と比べると。そこでたぶんショットにプレッシャーがかかっていたのかな。ちょっと悪循環なんですけど、そんな感じのゴルフではずっとありました」となかなか結果が残せずにいた期間を振り返る。
気持ちが晴れない期間だったからこそ、今回のラウンドは気分を盛り上げる時間になったに違いない。それでもまだ初日を終えたばかり。前半戦で惜しくも届かなかったツアー初Vに向けて、好調なパッティングをキープしていきたい。(文・高木彩音)