早くも通算5勝! プラチナ世代のホープ、古江彩佳が新ドライバーにスイッチ!
アマチュア時代の2019年にツアー優勝。昨年は3勝を上げてプラチナ世代の先頭をはしる古江彩佳。久々の優勝となった「富士通レディース」では、馴染んだドライバーをNEWモデルに変更していた。<br><br>text by Kazuhiro Koyama
配信日時: 2021年10月22日 06時00分
宮里藍を彷彿させる低スピン弾道の持ち主
ショットの正確性が武器の古江だが、アプローチとパッティングも上手く、そのプレースタイルにはほとんど弱点と呼べるものがない。今シーズンのスタッツを見ると、平均ストロークは「70.5」で2位と歴代賞金女王クラスだ。フェアウェイキープ率は9位(75.3%)、パーオン率は32位(68.9%)というショット力に加えて、平均パット数は1位(1.759)で、リカバリー率も3位、サンドセーブ率6位とショートゲームも全く隙がない。強いてウィークポイントを上げるとするなら、平均飛距離232yという飛距離だろうか(ツアー61位)。※データは富士通レディース終了時
すべての面で高い技術を見せる古江だが、決して多彩な技を見せるタイプではなく、出来ることをコツコツと続けるタイプだと本人は話す。時折見せるメンタルの強さは、自分の得意なプレーを確実にできる自信から来ているのかもしれない。
担当ツアーレップによると、ドライバーショットは低スピン傾向で、その弾道は宮里藍によく似ているという。確かにトップでフェースが上を向くほどフェース面をシャットに使い、しなやかに振り抜いていくスイングなども、宮里を彷彿させるところがある。
古江彩佳のドライバー連続写真(2020年)
宮里藍のドライバー連続写真(2015年)
担当ツアーレップによると、ドライバーショットは低スピン傾向で、その弾道は宮里藍によく似ているという。確かにトップでフェースが上を向くほどフェース面をシャットに使い、しなやかに振り抜いていくスイングなども、宮里を彷彿させるところがある。
古江彩佳のドライバー連続写真(2020年)
宮里藍のドライバー連続写真(2015年)
おそらく飛距離を出すためだろうが、硬めの「X」系のボールを愛用し続けた宮里藍に対して、古江はジュニア時代から一貫して軟らかいタイプのボールを使っている。現在の使用ボールは『TOUR B XS』。アプローチでしっかりとボールが食いついてくれるコントロール性と高いスピン性能を重視して選んでいるというが、ドライバーや地面から打つUTやアイアンでのショットでも、よりスピンが欲しいのかもしれない。
そして、「富士通レディース」では先日発売されたばかりのブリヂストンのNEWモデル「B1」ドライバーを使用していた。どちらかといえば左に行きにくいモデルで、風に負けない強弾道で飛ばせるのが特徴だ。
低スピン弾道だと飛距離は期待できるが、スピン量が減り過ぎると弾道は不安定になり、状況によっては高さが不足することもある。必要なキャリーと方向性を出し、ほとんど唯一の課題といえる飛距離をアップさせるために、古江の『B1』ドライバーには繊細な調整が行われている。
低スピン弾道だと飛距離は期待できるが、スピン量が減り過ぎると弾道は不安定になり、状況によっては高さが不足することもある。必要なキャリーと方向性を出し、ほとんど唯一の課題といえる飛距離をアップさせるために、古江の『B1』ドライバーには繊細な調整が行われている。
ロフト角は10.5度で、ウェイトポジションを「D1」と呼ばれる少しつかまる方向にセット。スリーブポジションは「UL」というアップライトで、こちらもつかまり方向に調整されている。これはおそらくこれまで使ってきた『TOUR B XD-3』と近い振り味にするためだろう。
こうした調整によって、「今までのドライバーよりもキャリーがでて、さらにミスしても直進性があるので、フェアウェイキープがしやすい」(古江)という結果が出たため、手に馴染んでいたこれまでのドライバーから変更ができたという。このあたりはウェイト重量が9gとなり、調整幅が拡大した「アジャスタブルカートリッジ3.0」を搭載したことで、フィッティング性能が向上した効果がでているようだ。実際、契約プロたちの新モデルへのスイッチがスムーズに進んでいるのは、こうしたフィッティング性能の進化が貢献しているのだろう。
昨年は、終盤に2勝をあげた。ここへ来て調子を上げてきているだけに、勢いをつけてUSLPGAの予選会に挑んでほしいものだ。
昨年は、終盤に2勝をあげた。ここへ来て調子を上げてきているだけに、勢いをつけてUSLPGAの予選会に挑んでほしいものだ。