強すぎる! 稲見萌寧の快進撃を生み出した、ボールへのこだわり
国内ツアーで8戦4勝という無類の強さをみせる稲見萌寧。国内男子ツアー開幕戦で優勝した金谷拓実。期待の若手二人にはブリヂストンのボール使用者という共通点がある。期待の若手2人のボール選びにまつわるエピソードを紹介しよう。(text by Kazuhiro Koyama)
配信日時: 2021年4月30日 10時00分
「球がねじれない」ボールへの揺るぎない信頼
稲見はボールを選ぶ際、パッティングを特に重視しているが、ショットに関しても、「今使っている『XS』 は、球がねじれないのが良いんです。素直に思った通りのボールが出てくれます。自分が意図しない“ねじれた”弾道が出てしまうと、そのボールは使えないので」という興味深い発言をしている。
工業製品であるゴルフボールは、どうしても公差(製品重量や寸法などのバラつき)が避けられない。多層構造で作られたボールを出来るだけ真球で、バラつきのないものにするべくメーカーは努力を続けているものの、超人的な感覚を持ったプロゴルファーは、その本当に微細な差を感じ取ってしまうことがある。“ゴルフの科学者”ブライソン・デシャンボーが、ボールを塩水に浸して、真球度をチェックする話は有名だが、それだけボールの公差はプロにとては無視できない問題。稲見は、その微細な差がないことが、『XS』の良さだと感じているのだ。
工業製品であるゴルフボールは、どうしても公差(製品重量や寸法などのバラつき)が避けられない。多層構造で作られたボールを出来るだけ真球で、バラつきのないものにするべくメーカーは努力を続けているものの、超人的な感覚を持ったプロゴルファーは、その本当に微細な差を感じ取ってしまうことがある。“ゴルフの科学者”ブライソン・デシャンボーが、ボールを塩水に浸して、真球度をチェックする話は有名だが、それだけボールの公差はプロにとては無視できない問題。稲見は、その微細な差がないことが、『XS』の良さだと感じているのだ。
金谷は、ボール選びでアプローチを重視しているという。彼のゴルフの生命線とも言えるショートゲーム、その領域でボールの喰いつきやスピン量がボール選びのポイントになるという。「打ったときのスピン量が、比べ物にならないくらいの差を感じました。テストして、一番良かったのでそれまで使用していた『X』を継続して使用することにしました」とコメントしている。
実は金谷は、より軟らかい『XS』も試している。明らかにアプローチでは『XS』の方が好結果で、より強いスピンがかかったというが、飛距離などトータルで『X』を選んだのだという。さすがに『XS』は、スピン性能にこだわるタイガー・ウッズの使用ボールだと思わせるエピソードだ。
二人の強さは、フロックや若さが持つ勢いなどではない。ショット力から、アプローチ、そしてパッティングのオールラウンドな実力と、若さに似合わない卓越したゲームマネージメントを持つ、この二人の勢いは当分続きそうだ。中盤戦を迎える今季のツアーは、これからこの二人を中心に展開していきそうだ。
実は金谷は、より軟らかい『XS』も試している。明らかにアプローチでは『XS』の方が好結果で、より強いスピンがかかったというが、飛距離などトータルで『X』を選んだのだという。さすがに『XS』は、スピン性能にこだわるタイガー・ウッズの使用ボールだと思わせるエピソードだ。
二人の強さは、フロックや若さが持つ勢いなどではない。ショット力から、アプローチ、そしてパッティングのオールラウンドな実力と、若さに似合わない卓越したゲームマネージメントを持つ、この二人の勢いは当分続きそうだ。中盤戦を迎える今季のツアーは、これからこの二人を中心に展開していきそうだ。