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勝ったメリット、勝てなかった石川遼【舩越園子コラム】
勝ったメリット、勝てなかった石川遼【舩越園子コラム】
配信日時: 2015年8月3日 03時55分
2014年は101位でシードを守ったが、今季は6月から5連続予選落ちを喫した挙句に今大会へ挑み、フェデックスカップランキング123位でシード権が危うい位置だった。だが、この優勝で一気に38位へジャンプアップ。向こう2年間のシード権も安泰。文字通り、ぎりぎりの瀬戸際で自身の未来を開いた。
メリットのそんな「ぎりぎり感」は、現在の石川と似たものだったはず。だが、メリットは初優勝を遂げ、石川は10位どまり。2人の決定的な違いは、どこで爆発力を発揮できたかであろう。
石川は初日に「63」と爆発し、予選2日間は好調だったが、決勝2日間はスコアが軒並み伸びる状況下でイーブンパーに留まり、それは「先細り」に近い状況だった。逆にメリットは予選2日間をそこそこで回って35位につけ、3日目に「61」の大爆発で首位へ浮上。最終日も4つスコアを伸ばし、予選から決勝へと「末広がり」に成績を上げて勝利をつかんだ。
もちろん、それは結果論ではある。だが、ゴルフは「サンデー・バック9が勝負」「上がり3ホールが勝負」と言われるように、「末広がり」は作り出すもの。結果は「出る」ものではなく「出す」ものだ。そして、最後の最後にチャンスをモノにできるかどうか。その心意気を自分のゴルフに反映させることができるかどうか。それが、強い選手になれるかどうかの分かれ目だ。
最終日のメリットの上がり3ホールは圧巻だった。リッキー・ファウラーの猛追の気配を感じつつ迎えた16番パー3。ピン80センチに付けてバーディを奪ったプレーは見事だった。グリーンカラーからウェッジで20センチへ寄せた17番の第3打は素晴らしかった。そして72ホール目。10メートルのバーディパットをカップの真ん中から沈め、ガッツポーズ。「今週こそは、ウイークエンドにスイングからパットまで、すべてが噛み合い、結果を出せた」。
そうやって一度実現した見事な「勝ち方」は、心身の奥底まで染み込んでいく。だからこそ、勝利を挙げた選手は、その直後から一層強くなっていく。
メリットのそんな「ぎりぎり感」は、現在の石川と似たものだったはず。だが、メリットは初優勝を遂げ、石川は10位どまり。2人の決定的な違いは、どこで爆発力を発揮できたかであろう。
石川は初日に「63」と爆発し、予選2日間は好調だったが、決勝2日間はスコアが軒並み伸びる状況下でイーブンパーに留まり、それは「先細り」に近い状況だった。逆にメリットは予選2日間をそこそこで回って35位につけ、3日目に「61」の大爆発で首位へ浮上。最終日も4つスコアを伸ばし、予選から決勝へと「末広がり」に成績を上げて勝利をつかんだ。
もちろん、それは結果論ではある。だが、ゴルフは「サンデー・バック9が勝負」「上がり3ホールが勝負」と言われるように、「末広がり」は作り出すもの。結果は「出る」ものではなく「出す」ものだ。そして、最後の最後にチャンスをモノにできるかどうか。その心意気を自分のゴルフに反映させることができるかどうか。それが、強い選手になれるかどうかの分かれ目だ。
最終日のメリットの上がり3ホールは圧巻だった。リッキー・ファウラーの猛追の気配を感じつつ迎えた16番パー3。ピン80センチに付けてバーディを奪ったプレーは見事だった。グリーンカラーからウェッジで20センチへ寄せた17番の第3打は素晴らしかった。そして72ホール目。10メートルのバーディパットをカップの真ん中から沈め、ガッツポーズ。「今週こそは、ウイークエンドにスイングからパットまで、すべてが噛み合い、結果を出せた」。
そうやって一度実現した見事な「勝ち方」は、心身の奥底まで染み込んでいく。だからこそ、勝利を挙げた選手は、その直後から一層強くなっていく。