ホールインワンからファウラーとの競演まで 石川遼フォトギャラリー
しかし、「今度こそ」という想いは誰の胸の中にもあるわけで、3日目も最終日もスコアを伸ばせなかった石川と入れ替わり、首位に立った米国人のトロイ・メリットも、そんな想いを抱き続けてきた選手の一人だ。そして彼は、キャリア96試合目にして、ついにその想いを遂げ、初優勝を挙げた。
29歳のメリットは来週のブリヂストン招待にも再来週の全米プロにも、来年のマスターズにもさまざまなビッグ大会にも、すべて出られることになった。勝った途端、すぐ翌週からのスケジュールが一変し、数時間前までの現在と数時間後の未来が大きく変わるわけだから、勝つか負けるかは天と地ほどの差をもたらす。その大きな変化は、どんな苦境に陥ったときも諦めずに挑み続けてきた人だけがつかみ取ることができるボーナスだ。
アイオワ出身、2008年プロ転向。2009年に下部ツアーで1勝を挙げ、その秋、Qスクール最終ステージで5日間、首位を守り通した上でトップ通過し、米ツアー出場権を得た。
ルーキーイヤーの2010年はぎりぎり125位でシード権を死守したが、2011年はシード落ちし、その後2年間は下部ツアーで腕を磨き直した。そして2013年はウェブドットコムツアー74位というぎりぎりの位置(75位までが出場資格)からファイナル4戦に挑み、再び米ツアーへ戻ってきたターミネーターのような男だ。
