<マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー第6戦 PGM CUP 最終日◇31日◇セゴビアゴルフクラブ イン チヨダ(茨城県)◇6434ヤード・パー72>
24歳の平塚新夢(ひらつか・あむ)が4バーディ・3ボギーの「71」で最終日をプレー。2位以降が迫るなか逃げ切り、マイナビネクストヒロインツアー初優勝を飾った。
最終日は悪天候により、2時間遅れでスタート。昨夜から降雨が予想されていたなかで、「天候に左右されないプレーで優勝したい」と語ったとおりのラウンドとなった。
8アンダー・首位タイでスタートした最終日は、難しいところに切られたピンポジションに苦戦。6番ホールでボギーをたたくも7番パー5で取り返し、単独トップに立ったが、「バーディチャンスにつけるのが難しくて、耐えのゴルフだった」と振り返った。それでも、バックナインを迎えた最初のホールでバーディを奪い、同ツアー今季初の二ケタアンダーで後続を引き離した。
「優勝はずっと意識していた」。緊張からか11番、13番でボギーを喫して後続との差が縮まったが、17番パー3のティショットをピン横につけ、バーディを奪取。「やっと安心できた」瞬間だった。終わってみれば2位以下に3打差をつける快勝だ。
8月に控えるプロテストに向けて、日頃から「リズム」を意識しているという。「焦っているとバックスイングが速くなってしまう傾向があるので、最終日は落ち着いた状態で打てていたかな」と日々の取り組みを出せたのも勝因の一つ。配信では解説陣からも「トップでのフェースがきれい」と評されるなど、手首の角度まで意識できていた。
高校3年時に出場した2017年のステップ・アップ・ツアー「静ヒルズレディース 森ビルカップ」でアマチュア優勝。その後は国の指定難病にもなっている全身性の炎症疾患、成人スチル病で結果を残せない日々が続いたが、逸材がついに栄冠をつかんだ。
同ツアーで「二ケタのまま勝てたらもっとかっこ良かったんですけど…。優勝争いしたことなかったし、逃げ切れたというのがめちゃくちゃうれしいです」。ツアー史上初の記録はお預けとなったが、プロテスト合格への弾みをつける2日間となった。(文・小池文子)