このスイングに今年は捻転が加わる【稲見萌寧・ドライバースイング】
1月下旬、小学生のころから今も変わらず拠点にする千葉市若葉区の練習場『北谷津ゴルフガーデン』に集まった報道陣を前に、稲見は会見に臨んだ。これまでとは異なる多忙なオフを過ごしている真っただ中。この席では、ここからが“本格オフ”の始まりになることを宣言した。「ここまであまり練習ができていない…。本当に頑張らないとやばい」。“練習の虫”は焦りを抱えていた。
18年7月に、渋野日向子、原英莉花らとともにプロテストに合格。翌年の「センチュリー21レディス」で初優勝を挙げると、コロナ禍により大会中止が相次いだ20年の「スタンレーレディス」で2勝目を手にした。そして統一シーズンとなった21年、驚異的なペースで勝利を重ねていった。これに加えて母国での五輪での活躍とくれば、与えたインパクトは十分。だが本人は“ピン”と来ていない。
「(去年は)う〜ん…いろいろあった年。(具体的には)腰をケガしたことかな。基本、過去のことを考えたりしないので『去年どうでしたか?』と言われても全然思いつかないんです。いいことよりも嫌なことのほうが印象に残るから、それが腰のケガかな、というくらい。歩けなくなるくらいまで痛かったのは初めてだったので」
『昨年の活躍は自信につながるか?』という質問にも、「変わらないですね」と即答。そして「去年から賞金などが引き継がれるなら自信も出ると思うけど、また全員がイチからなので。最初に戻ったなという感じです」と続ける。完璧主義者ゆえ、いつも焦っているという心理状態は稲見本人が普段からよく口にすること。すべてがリセットされたことに加え、思うような練習ができていないことが、その“焦り”を助長する。
