審判のいないゴルフでは、ズルをしようと思えばいくらでもできてしまうもの。もし、普段から仲の良い同伴者の不正行為を目撃してしまったら? そのときあなたはどうする? 四六時中ゴルフ漬けのロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が語る。
ゴルフを辞めた理由のランキングに『ズルをする人がいるから』という項目が、上位ではないけれど入っていることがあります。元マーケティングリサーチ会社でマーケッターとしてもお仕事をいただいていた感覚で思うのです。結果には“バイアスが入っている可能性が高い”と。
ゴルフをしていない人の方がこの手の調査には向いているという考え方があります。ゴルフをしている人だと、その人の信念や好き嫌いが影響して、公平で正しい調査ができないと推測するからです。
間違ってはいませんが、ゴルフをしない人の多くはゴルフをしない理由があり、大なり小なりゴルフアンチだったりします。ゴルフを辞めた理由に『ズルをする人がいるから』が入るのは、ゴルフのダークな部分を強調しようとする無意識か、または意識的なバイアスがかかっていると感じるのは、そんなことでゴルフを辞める人が多いとは思えないからです。
しかし、人は弱いもので、ゴルフをしていれば、常に悪魔の囁きに遭遇します。「誰も見ていないから動かしてしまえ」「別のボールだけど、自分のボールだと宣言して打ってしまおう」「数え間違えたフリをしてダブルボギーと言おう」等々。
そして、怖いことにゴルフにおいてズルをすることは病気です。やってしまったことを後悔して、もう二度としないと免疫がつく人の方が多いのですけど、病気に負けて、ズルすることが普通になってしまう人もいるのです。
ゴルフをするようになって、親しい人がズルをするので戸惑った、という話は、多くはないですが珍しくはない程度に耳にします。ズルをする人の共通点として、誰にも見つからない、と信じて疑わないことですが、知らぬのは本人だけで、周囲はみんな知っているのです。
よく相談されるのが、ズルをする人に、どのように指摘するのが正解なのか? です。親しければ親しいほど、ゴルフ以外での関係性もあり、指摘するのが難しいと悩んでいる人たちがいます。
ティマークより前にティアップすれば「でべそです」と。マークよりもホールに近づけてボールを戻す場合は「マークから離れ過ぎ」と。普通に笑顔で指摘します。相手にも、こちらにも悪気はないとアピールします。
OBや打ちづらい所からボールを蹴って出す人には遠くからでも「サッカーかーい?」と突っ込みます。見られていることを自覚してもらえば良いのです。蹴っていないと弁明されれば「見間違えたかもゴメン」で済ませます。
ボールを探している最中に別のボールをさり気なくポケットから落とすことを卵を産むといいますが、このケースは、卵を産んだ人がボールが見つかったと宣言する前に「ボール、落としましたよ」と優しく教えてあげましょう。見えないように死角で犯行に及ぶケースが多いですが、観察していれば、落とした瞬間は背中越しでもわかります。
遠慮することはありません。笑い話を一つ作るつもりで、思い切って一言かけるだけです。それで相手が改心すれば大成功です。ズルしている人を放置するのは、同じ穴の狢だと思われます。しかし、もし相手が病気なら自分を守るためには敬遠するもやむを得ずです。(文・篠原嗣典)
篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験しゴルフと恋愛のために生きると決意。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。ベストスコア「67」、ハンディキャップ「0」。
◇ ◇ ◇
結婚した小祝さくらもランクイン→関連記事で【「息子のお嫁さんになってほしい女子プロ」ランキング! 安田祐香に青木香奈子……現代版“大和撫子”は誰だ?】を掲載中