馬場咲希が『66』で最終予選会行きへ大きく前進 内容は「内緒(笑)」もコーチとの前日練習が実り
米国女子ツアーの来季出場権をかけた2次予選会。馬場咲希が3日目に大きくスコアを伸ばした。
配信日時: 2023年10月20日 00時00分
Round 3 | ||
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順位 | Sc | PLAYER |
1 | -13 | イングリッド・リンドブラト |
2 | -12 | クリスティーナ・キム |
3 | -11 | アレクサンドラ・フォスターリング |
4 | -9 | 劉 依一 |
5 | -8 | ポーリーン・デル・ロサリオ |
5 | -8 | エマ・シュピッツ |
5 | -8 | ピンヤダ・クヴァヌン |
8 | -7 | キーラ・リーヒヤルヴィ |
8 | -7 | ホン・ジュンミン |
8 | -7 | アメリア・ガービー |
<LPGA Qスクール(予選会)セカンドステージ 3日目◇19日◇プランテーションG&CC(米フロリダ州)◇ボブキャット・コース=6543ヤード・パー72、パンサー・コース=6363ヤード・パー72>
アマチュアの馬場咲希(代々木高3年)が、この2日間のうっぷんを吹き飛ばすような快ラウンドを続けた。「昨日、ラウンド後の練習で、ショットやパットについて考えながらやっていました。試合の日としては結構長めに練習したけど、それがよかったのかな」。夕方まで続いた練習が効き、6バーディに加えボギーなし。圏外の68位からスタートしたが、トータル4アンダーの19位タイまで一気に順位を上げた。
10番から出ると、13番で1メートル、14番では9メートルのパットを沈め、幸先よく序盤から連続バーディ。さらに17、18番でも再び立て続けにバーディを奪った。後半の3番でもショットを1メートルにつけて伸ばす。そこからはパターがわずかに決まらない時間も過ごしたが、最終9番で1.5メートルを沈めてのバーディフィニッシュ。「66」のビッグスコアで、“超高校級アマ”の実力を発揮した。
上がりホールで池に落としダブルボギーを叩いた初日、そして折り返し直後にトリプルボギーを喫した前日のような、大きなミスもなく歩みを進める。「ボギーを打ちそうだったホールも耐えられた。アプローチで拾ったりもできていたので、そこはよかったですね」と、スキのないゴルフに本人も一安心といった様子だ。
「73」が続いたこの2日間は、短いパットを外して取りこぼすという場面も目についた。しかし、グリーン上の不安定さも、この日は見られない。これも前日の練習で考え、実践したことが生きている。内容については、「え…それは内緒で(笑)」と“煙に巻いた”が、「きょう成果が出るかわからなかったんですけど、いいスコアに結びついてよかった」と即効性もバツグンだ。
この大事な舞台でキャディを務める坂詰和久コーチの存在も大きい。中学1年から指導を受けており、いわば自分のゴルフを知り尽くしている人物。馬場も「ラウンド中にもいろいろゴルフの話をして、その前のショットや次のショットについて話しながらラウンドできているので、ありがたいです」と頼りにしている。前日のラウンド後の練習でもコーチに相談しながら、その内容を頭、そして体に染み込ませた。
「あと2日あるなかで、絶対に1日は伸ばさなければいけない日はあると思っていた。最終日の前に伸ばせてよかったです」。3日目終了時点で、突破ライン(40位タイ)は1アンダーに引かれている。しっかり貯金は作ったが、「気は抜けない」と本人に一切緩みはない。
この日、パーオンに失敗したのはわずか2ホールと、ショットも力強さを感じさせる。ラウンド後にはしっかりと調整も行った。プロ入りへの第一関門も残すはあと18ホール。最終予選会(11月30日~12月5日、米アラバマ州)行きへ、視界が大きく開ける一日になった。(文・間宮輝憲)