■これまでだったら諦めていたことに挑戦し、さらに海外で戦いたい気持ちが増した
そこから、考え方も変わってきました。4月15日〜5月13日の期間に世界各地で「全米女子オープン」の予選会が開催されましたが、私は日本会場のエントリーに間に合わなかったのです。その時にコーチである石井忍さんからチームのグループLINEに「海外は空いているぞ」とアナウンスが。当然、経費もかかるので、みんなスタンプで反応するぐらいでしたが、私は『ありかもしれない』と思いました。正直、その瞬間に何を考えていたのか自分でもはっきりと覚えていませんが、『1人で行っちゃおうかな!』と思いついたことは記憶に残ってます。
これまでの私なら、『しょうがないか』『じゃあ日本女子オープンを頑張ろう』くらいで終わっていました。でもそのときは、『チャンスがなくなった』という悔しさがすごく強かった。そして母に「予選会に出るためにアメリカに行きたいんだけど、行ってもいい?」と聞くと、「挑戦したいことは、できる限りやればいいじゃない」と、背中を押してくれました。
ただ、現実的に費用はかかるので、そのあたりの相談や準備は忍さんが中心になってくれて、マネジャーさんにも手伝ってもらい、クラウドファンディングのサイトを立ち上げました。動画を撮って、「挑戦するので応援してください」という形で発信。そこでは、知り合いの方が支援してくださることがほとんどのなか、全く知らない方が「挑戦を応援したい」と支援してくれたことは、今でも強く心に残っています。
また、私をスポンサードしてくださっているシーヒューマンの会長さんが、「ゴルフで考えることがたくさんあるんだから、あまりお金で悩ませたくはない。お金が理由で、諦める方向にはしたくないから、できる範囲のことはするよ」と言ってくださり、後押ししてくれたんです。さらに、この全米予選だけでなく、オーストラリアQTへの出場も応援してくれました。とても恵まれているなと思います。母をはじめ、忍さん、マネジャーさん、スポンサーさん、そしてクラウドファンディングで応援してくれた方々には本当に感謝しかありません。
エントリーサイトがアメリカのものだったため、時差の影響で日本会場のエントリーに失敗してしまい、アメリカ本土での予選会挑戦を決断しました。こうして5月7日に行われた全米女子オープンの予選会に出場。結果はトップタイで第2ラウンドを迎えたのに(競技は一日に36ホールを実施)、最後に崩してしまい通過はできませんでした。
本当に久しぶりに、心の底から悔しかった。アメリカの会場では、泣いている人なんて誰もいなかったんですが、私はクラブハウスの端っこで一人、号泣してしまいました。サポートしてくれた人がたくさんいて、家族も快く送り出してくれて、その中でチャレンジして通れなかったことが、本当に悔しかったです。
陽向ちゃんは全米女子オープン予選も通過し、本戦へ出場。さらに日本のプロテストにも合格――。同じ場所で戦ってきた仲間だからこそ、「こんなに変わるんだ」というのを強烈に感じました。

