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笹生優花がプレッシャーに強いのは、タイガー・ウッズと同じ“沈み込み”にあり【スイング解説】

笹生優花がプレッシャーに強いのは、タイガー・ウッズと同じ“沈み込み”にあり【スイング解説】

所属 ALBA Net
下村 耕平 / Kohei Shimomura

配信日時:2021年6月8日 11時30分

そんな笹生のスイングに、石井氏はマキロイではなく、メジャー通算15勝のタイガー・ウッズ(米国)の姿を重ねる。「72ホール目の18番のセカンドショットを見ていても、笹生さん本来の上半身が下に沈む動き、タイガーのような頭がボールにグッと近づいていく感じがありました。これはかなりフィジカルが強くないとできない動きです」。

この上半身が沈んで前傾角度が深くなる切り返しのメリットはどこにあるのか。「良い意味で体と地面との空間が少なくなるからなんですよ。体が起き上がって空間がたくさんあるとボールに届かないので、手先を使って早くリリースしたり、ハンドファーストに当てることができない。上半身がグッとボールに近づく動きがあると、思いっ切り体を回転していけるので、しっかりとボールにコンタクトできるんです」。

つまり、手先を使って当てにいくのではなく、ブレーキをかけずに体全体のターンで打てるので、方向性も飛距離も出るというわけだ。さらに、「プレッシャーがかかって大事な場面であればあるほど、笹生さんはグッと地面に近寄っていくと思う。大きな筋肉を使う作業ですから、手先の細かい筋肉で打つよりも、プレッシャーに強いスイングだと言えます」と石井氏は話す。

畑岡奈紗とのプレーオフが決着した3ホール目。笹生は残り109ヤードの左ラフから完璧なショットでピン手前2.5メートルにつけてバーディを奪った。また、最終日は序盤の連続ダブルボギーなどでスコアを落としたが、バックナインの勝負所で連続バーディを奪って首位に追いついている。そんな土壇場での勝負強さの裏には、ウッズと同じ“沈み込み”があった。

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