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“苦労人ルーキー”寺岡沙弥香が目指す同期一番乗りの初優勝 「夢のまた夢から今は夢くらいになった」 

ルーキー寺岡沙弥香が初優勝を目指し好発進を切った。笑顔も弾ける。

所属 ライター
臼杵孝志 / Takashi Usuki

配信日時:2025年6月13日 07時24分

<宮里藍 サントリーレディス 初日◇12日◇六甲国際ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6558ヤード・パー72>

マネジメント通りにパーをセーブした最終18番。寺岡沙弥香は足取りも軽く、同組の選手に駆け寄り、ハグをかわした。人懐っこい顔はいつにも増してニッコニコ。6バーディ・1ボギーの「67」で首位と1打差5位の好スタートに、トレードマークの笑顔はさらに輝いた。

【連続写真】ハンマー投げ打法? 寺岡沙弥香のドライバースイング

「マネジメントがちゃんとできて、その通りに打てたのがよかった。最後はバーディを取ったら自己ベストを更新したけど、ピンを狙うと手前にバンカーもあるし、ボギーになりやすい。欲を消してグリーンセンター右を狙いました」

昨年のプロテストに合格し、デビュー4試合目だった3週前の「ブリヂストンレディス」で初めて予選落ちを味わった。トータル5オーバー・100位の“惨敗”に、ピンしか見ないイケイケのゴルフを猛省した。マネジメント重視を徹底した翌週の「リゾートトラストレディス」は42位。そして前週の「ヨネックスレディス」は初のトップ10入りとなる3位に躍進し、当初はマンデートーナメント(主催者推薦選考会)からの出場を目指していた今大会に、「直近の試合で3位タイ以内」の資格で出場できるようになった。

「先週の最終日の後半はそこしか考えていませんでした。マンデーに出なくていいのは、めちゃ大きいです。でも、もう少し頑張っていたら、もう一つ上にいけたやんってなりました」

2位とは1打差の3位タイ。そんな状況で翌週のマンデー回避のことしか頭になかったことをボヤき、“一人ノリツッコミ”で笑わせた。これぞ大阪・高槻市出身のザ・関西のノリ。笑顔が絶えない好感度アップのプレーについても、笑いながら“裏の顔”を自ら暴露した。

「笑っているのは素なんですけど、ボギー、ボギーのときとかはすごい顔になっています。3パットが続いたりすると、ホントすごい顔になっちゃいます。最近はスコアがいいし、スコアがいいときしかテレビには映らないじゃないですか」

プロテストには5度目の挑戦で合格した。2年連続で1打差不合格の悔しさを乗り越えてのトップ合格だった。そのときの合格者アンケートの自己PRには「笑顔で一生懸命ゴルフをしています」と書いた。22年に「日本女子アマ」を制覇した経験もある苦労人は「トツプ合格も、日本女子アマも、たまたま4日間うまくいっただけ。先週の3位もまぐれかな思っています。基本ネガティブなんで」と謙虚したが、「たまたま」も「まぐれ」も2度、3度と続けば本物だ。

昨年のプロテストは2001年以降では最多タイとなる26人が合格し、デビューイヤーから毎週のようにルーキーが上位に名を連ねている。優勝者こそまだ出ていないが、寺岡を含む7人で計13度のトップ10入り。初V争いはし烈だが、前週の2位発進に続いてスタートダッシュを決めた寺岡が今週も一歩前に出た。

「優勝は夢のまた夢でした。今は夢くらいになったかな。ちょっと近づいたかなと思います」

出場試合が限られるQTランク54位から始まったルーキーイヤーだが、暫定リランキングは22位で来週の「ニチレイレディス」終了時に実施されるリラキング突破は確実。5月上旬に爪をはがした左足親指の痛みも治まり、「怖い物なしで思い切っていける」と初Vの道筋は見えてきた。『夢』を現実にする4日間。梅雨空を笑顔で吹き飛ばす。(文・臼杵孝志)

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