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【辻にぃ見聞】ヒギョンは韓国勢には珍しい「100%フルスイングタイプ」、先輩とのラウンドも初優勝に影響
【辻にぃ見聞】ヒギョンは韓国勢には珍しい「100%フルスイングタイプ」、先輩とのラウンドも初優勝に影響
所属 ALBA Net編集部
標 英俊 / Hidetoshi Shimegi
配信日時: 2018年5月22日 06時19分
今季のスタッツを見ると、ショット力を示す数値では、並み居るプロが揃うなかで上位に位置するが、アマチュア時代から指導する辻村氏は「小さな努力を積み重ねていけること」が彼女の強みだと語る。
「”これを続けなさい”と伝えたことはやりとおす。2016年末、まだ高校3年生の彼女と今後の方針について話したときに、”この体で、こんな軽い球を打っていたらプロになれないよ。とにかく振ること、そして走ること。いまのあなたのヘッドスピードでは、いくら真っすぐ飛んでもプロでは通用しないよ”と伝えました。以後、彼女は自分の意思で欠かすことなく、振りこみとランニングを続けています。
プロテスト合格当日に電話報告を受けた際に、夜に走るか?走らないか?については、私からは”あえて”何も言いませんでした。目標が叶い、気が抜けてもおかしくない場面でしたが、彼女からは『(当日の夜も)走りました』と報告を受けました。プロテスト中も毎日走っていましたし、実家の北海道では吹雪のなか、ゴーグルをして長靴を履いて走っていた。今季の序盤は予選落ちが続きました。悔しさを持ってもらうために「予選落ちなら、走る距離は倍」というルールを設定しましたが、本人が一番悔しさを感じて、高知(PRGR)や宮崎(アクサレディス)の浜辺で日曜日に走っていました」
努力の成果もあり、ドライバーのヘッドスピードは2016年末には39m/s台だったが、今季「サロンパスカップ」では43m/s台にまで上昇している。ショット力の成長に加えて、プロとしての姿勢や技術は、姉弟子の上田桃子、比嘉真美子、藤崎莉歩から学び、刺激を受ける。
「初めて合宿にいった頃に伝えたのは、”桃子の後ろの打席で球を打って、打音を聴きなさい”。練習打席でも、バンカーショットでも。スイングの型を教えるのは私の役目ですが、自分でも”盗もう”という意識は持ちなさい、と。試合中でも同じ。『ほけんの窓口レディース』では、アン・ソンジュさんと同組だったので、”アンさんの集中力の高め方を学びなさい”とテーマを決めました。今大会最終日の試合前、彼女は”テレサさんのいいところを1つでも盗めるように見てきます”と口に出して、試合に向かいました。これからまだまだ成長していくと思いますし、ハングリーさと芯の強さはプロ向きですね」
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、アジアツアーフル参戦経験を持つ。コーチ転身後は帯同コーチとして上田桃子、比嘉真美子、藤崎莉歩、小祝さくらなどを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。
「”これを続けなさい”と伝えたことはやりとおす。2016年末、まだ高校3年生の彼女と今後の方針について話したときに、”この体で、こんな軽い球を打っていたらプロになれないよ。とにかく振ること、そして走ること。いまのあなたのヘッドスピードでは、いくら真っすぐ飛んでもプロでは通用しないよ”と伝えました。以後、彼女は自分の意思で欠かすことなく、振りこみとランニングを続けています。
プロテスト合格当日に電話報告を受けた際に、夜に走るか?走らないか?については、私からは”あえて”何も言いませんでした。目標が叶い、気が抜けてもおかしくない場面でしたが、彼女からは『(当日の夜も)走りました』と報告を受けました。プロテスト中も毎日走っていましたし、実家の北海道では吹雪のなか、ゴーグルをして長靴を履いて走っていた。今季の序盤は予選落ちが続きました。悔しさを持ってもらうために「予選落ちなら、走る距離は倍」というルールを設定しましたが、本人が一番悔しさを感じて、高知(PRGR)や宮崎(アクサレディス)の浜辺で日曜日に走っていました」
努力の成果もあり、ドライバーのヘッドスピードは2016年末には39m/s台だったが、今季「サロンパスカップ」では43m/s台にまで上昇している。ショット力の成長に加えて、プロとしての姿勢や技術は、姉弟子の上田桃子、比嘉真美子、藤崎莉歩から学び、刺激を受ける。
「初めて合宿にいった頃に伝えたのは、”桃子の後ろの打席で球を打って、打音を聴きなさい”。練習打席でも、バンカーショットでも。スイングの型を教えるのは私の役目ですが、自分でも”盗もう”という意識は持ちなさい、と。試合中でも同じ。『ほけんの窓口レディース』では、アン・ソンジュさんと同組だったので、”アンさんの集中力の高め方を学びなさい”とテーマを決めました。今大会最終日の試合前、彼女は”テレサさんのいいところを1つでも盗めるように見てきます”と口に出して、試合に向かいました。これからまだまだ成長していくと思いますし、ハングリーさと芯の強さはプロ向きですね」
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、アジアツアーフル参戦経験を持つ。コーチ転身後は帯同コーチとして上田桃子、比嘉真美子、藤崎莉歩、小祝さくらなどを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。