【連続写真】比嘉真美子 体とクラブの同調が最大限のヘッドスピードを引き出す
■フェアウェイの固さは今年も健在 場合によってはいつもと60ヤード違うことも
昨年賞金ランクトップ5に入ったキム・ハヌル、イ・ミニョン(共に韓国)ら実力者が、軒並み二日間で消えた今大会。理由の1つとしてグリーンだけでなく、フェアウェイが固いことにある。「天候が良かった初日は、特に固くてランが非常に出たため、他のコースと比較してドライバーで5〜60ヤード飛んでしまうところもあった。下はそんな状態でも、コース形態はドッグレッグが多い。みんな縦の距離感に苦労していました(辻村氏)」。昨年の賞金女王の鈴木愛も「ナイスショットをしても、ナイスな結果にならないことも多いコース」と話すほど。
そして熊本空港カントリークラブの練習場は、200ヤードちょっとのところに高さ5メートルほどのネットが張られているが、その先はコースへの進入路。入ってくる車が危険なことから、ネットを越すような飛距離を持つ選手は、越える可能性のあるクラブを練習できない。「何年か前はネットを越すような選手なんてほんの一握りでした。ですが、今は逆に“越えないと戦えない”くらい全体の飛距離が伸びています」。調子の悪い選手、縦の距離感が合っていない選手が、修正しようにも難しい状況だったことが、出遅れた実力者たちの順位に影響したと言っていい。
■常に120%の練習を繰り返す比嘉真美子 最後に最高の“いつもの”を出した
そんな中、栄冠を手にしたのが首位と4打差のイーブンパー・12位からスタートした比嘉真美子。「かみ合えばチャンスがある」と虎視眈々とトップを狙い、「66」を叩き出して11人を華麗に抜き去った。昨年後半から指導している辻村氏は、「重いものを持てる力はないですが、一瞬のスピードを出す才能」が比嘉の特長だといい、そして身体的な部分以外として挙げるのが「素直さ」と「やり続ける力」。
「比嘉さんは練習方法を提案したときに、嫌な顔を1つせず“やります”と言って愚直なまでに続けてくれます。その1つが今年から始めた“毎日のフルスイングの素振り”。決して簡単なことでも無ければ楽なことでもありません。でも彼女は毎日常に120%でやっています。この120%というのは力の分量ではなく“気”。一振りたりとも、魂を込もっていないスイングはありません」。どんなときも試合と同じ感覚で振っているから、スイングのブレが少なく、縦の距離感は“ランがどれくらい出るか”という計算がメイン。これは熊本空港では、かなりのアドバンテージだ。