「通常、選手は打ち上げの練習場を嫌がるんです。それは目線が上にあがると、体が開きクラブが下から入りやすくなり、スイングのバランスが悪くなるから。安定したスイングを作りにくいんです。だから、打ち上げが続くこのコースも、やりにくいと感じる人も多いはずです。高低差のあるところでは、目線をなるべく平行に保つことがとても大事。アン選手はそれがとても上手い。重心が低いスイングで目線を平行に打つ。高低差にも惑わされにくいんです」。
3回もこのトーナメントを制したのは、勝負強さの他にもこの高低差のあるコースに上手く対処した結果なのだ。
この大会には、日本女子オープンを制した畑岡奈紗も出場。大きな注目を集めた。優勝こそ逃したが、4位に入り優勝争いにも絡んできた。
「やはり今週も上に来たのはすごいですね。自分はもう一丁やるんじゃないかと思っていました。今回、改めて見ましたが、バンカーショットの“音”がいいんですよ。バンカーから打つには、砂の硬さやスピンのかけかたも考えないといけない。その上でいいボールポジションと体重半分、クラブを入れる角度もよくないといい音は出ません。フェアウェイからでも平坦な場所ってほとんど無いんですよ。バンカーでいい立ち方ができれば、どんな傾斜地でも対応できるはずです。もう立派なショットメーカーと言えますね。アメリカでは芝などの対応力も問われると思いますが、ボクは面白いと思います。やってくれそうな気がします」
多くの選手を見つづけてきた辻村氏も、やはり畑岡の実力とポテンシャルの高さは特別なものがあると感じたようだ。