ゴルフ歴も長くなってくると「クラブ変更でヘッドスピードアップ可能」と聞くだけで、過去の経験から「何度も聞いたよ、その宣伝…」「絶対にウソ!大げさ過ぎる」と、脊髄反射しがち。今回実験に参加してくれた小野さんもその口だったが、まさかのエースドライバー越えに「このまま持って帰りたい」と地団駄を踏む結果に。
アマ・小野さんのマイクラブは寛容性大
アマ・小野考司さんは、インドアレンジを数軒持つほど深いゴルフ愛を持つものの、ヘッドスピード40m/s前後と、飛距離に悩んできた49歳だ。マイクラブはアベレージ層に人気の寛容性の高い某ドライバーだが、レッドアイズポケットで計測してみると「HS40.6m/s」の結果に渋い顔の小野さん。
今回は「マイクラブと同じ長さで【軽さだけ違う】プロギア『RS SPEED』でどれくらい変わるか?」という実験企画だ。プロギアの新作に期待薄な様子がありあり浮かぶ小野さんだったが、『RS SPEED』の1球目から41.2m/sとエースより0.6m/sアップ。その後、シャフトに慣れて温まってくると【最速44.4m/s】まで上がる結果が出てしまった。(エースの最速は43.2m/s)
この様子を一緒に見届けてくれたのが、スピードアップ術に長けた吉田一尊プロだ。ドラコン界で活躍した後にクラブデザイナーになり、クラブとスイングの両面からスピードアップを図る方法に精通している。その吉田プロは「飛距離は筋力よりスピード。特にボール初速が飛距離に7割も影響するので、ヘッドスピードの上がる軽量クラブは確かに有利ですが、まさか『RS SPEED』のシャローデザインがここまで効いてくるとは……」と驚く。
シャローで空気抵抗が5%も軽減する!?
今回、実験クラブに選んだプロギアの『RS SPEED』ドライバーは、シャローデザインで約5%空気抵抗を軽減し、一気に振り切れる専用シャフトが付いた45.75インチ。総重量が約270g台の軽さでも安定させられるとの触れ込みだ。半信半疑だった小野さんも、まさかのエースドライバーが負けてしまって泣き笑い。
「マイクラブはやや低めのフェードかスライス気味の球が多かったのに、『RS SPEED』は初球からどストレート。すぐシャフトにも慣れてヘッドスピードが簡単に1.5m/sくらい上がってましたし、何より安定したドローが出るのが本当に魅力。お願いだから、この試打クラブをそのまま売ってください」(小野さん)
見届けた吉田プロもこう驚く。「軽量作は速く振れてもスピンが増えたり、球が散らばるモノが昔は多かったけど、最新のシャローデザインは凄いですね。小野さんのマイクラブより30㌘も軽いのに、全く暴れずタイミングも狂わずドローで安定して速く振れるから、ネットに刺さる勢いと位置が全然違う。同じ長さでここまで違うとは……」(吉田プロ)
小野さんも「えっ、プロギアの方が、30グラムも軽かったんですか?」と、振っていてそこまでとは気付かなかった様子。マイクラブより軽く・ソフトでも安定して振れる『RS SPEED』のスペックをしかとメモ(写メ)して超ご機嫌だ。
理由はヘッドスピードアップもあるが、長くても振り遅れず、左にも行き過ぎないため「常に枠に入る」状態だったから。しかも、マイクラブと同じ長さなのに、軽くて深重心な『RS SPEED』の方が振り遅れず、下めに当たりがちなマイクラブに対し、芯か、より上めの打点だったのも印象的だった。
そして、常時マイクラブよりつかまるものの、チーピンやヒッカケの類は全く無かった。これに関して吉田プロは「この軽量クラブが本当に小野さんのスイングに合っているのはもちろん、先中調子の専用シャフトや、グリップも含めたクラブ全体の仕上がりの賜物では?」と解説する。
アクセラレーション・テクノロジーって?
製品担当者に詳しく話を聞くと、速く振れる上に安定する理由は【アクセラレーション・テクノロジー】が効いているそう。そして、その前提には弾きのいい「ルールギリギリの驚フェース」の存在がある。全数検査の高CT管理はもちろん、ヒールのたわみを増幅する『クロスカートリッジ』に加え、シームレス・フルチタンボディでこれまでの『RS』史上最軽量ヘッドになっていた。
このヘッドを活かすのが、純正シャフト『SPEEDER NX FOR PRGR』だ。走り感としっかり感を併せ持ち、ヘッドスピードを効率よく加速させられる先中調子で、中~手元にかけて剛性を保ってしっかり感があるのに、先端側の剛性は抑えて打出角を上げられる仕上がりが、小野さんの「軽量に気づかなかった」背景にありそうだ。
また、冒頭に吉田プロが唸ったのが、全てを解決した「シャローデザイン」だ。最も空気抵抗を受けるフェース面をRSシリーズで最もシャローにし、ヘッド厚も抑えたことで5%も空気抵抗の軽減に成功。しかも、フェースを4gほど軽量化できた分、深・低重心化で実重心も下げて高打ち出し・低スピンの実現に貢献させている。
狙える飛び系『03』アイアンも気になる…
クラブの小難しい説明はともかく、大幅に小野さんのエースドライバーを上回った軽量モデル、プロギア『RS SPEED』ドライバー。望外な結果に、悔しくもどこか嬉しそうな小野さん。帰りがけには「狙える飛び系の『03』アイアンも気になります…」と、妄想が止まらない様子だった。
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