【キケンな○○解説】 「ドライバーで手元が浮く」石川遼、最大の弱点を直す方法はあるのか?
石川遼が2週連続の予選落ち。長い間ドライバーの曲がりに苦しみ続けていますが、これを根本解決する手立てはあるのでしょうか…。筒&Toshi HIRATA氏とのキケンな議論を開始!
配信日時: 2018年6月3日 17時47分
平田 「右腰が浮くから、手元が浮く」
平田 「手元が浮くことを、大事に捉えすぎですよ、長岡さん。誰であってもアドレス時よりインパクトで手元が多少浮きますから。その浮きすぎを抑えたいとのことですが、そんなに難しく考える必要はないと思います。むしろ、直すこと自体は簡単です」
筆者 「……。(いやいや、簡単なら石川遼はこんなに悩んでないでしょ…)」
筒 「長岡さん、どんなプロでもトゥダウンからは逃れられないのは分かりますよね?」
平田 「トゥダウンに関しては物理的にそうなんですが、【手元の浮きすぎ】の原因が何なのか?まずは、この見極めが出来なければ、適切な改善は望めません。私も石川遼プロと同じドローヒッターなので、この【手元浮きすぎ】のプッシュとは長く付き合ってきました。なぜこうなるか?端的に言えば、ダウンスイングで右腰が浮くから。そして、右腰が浮くのは、右足の蹴り方にエラーがあることが大半です。
右カカトが早く上がりやすく、右ヒザがダウンスイングで前に出るようなドローヒッターは、つられて右腰が浮きやすい傾向があります。しかも、切り返しがクイックでシャフトに強烈な負荷をかける時間の短いタイプほど、右腰が浮きやすい。そして、こういう症状はおとなしく振っている練習場では出ません。コースで力んだとき、打ち急いだときに無意識に出てしまう動きなのです」
筆者 「そんなの、無意識かつ染み付いてしまったクセなのに、直す手立てはあるんですか?」
筆者 「……。(いやいや、簡単なら石川遼はこんなに悩んでないでしょ…)」
筒 「長岡さん、どんなプロでもトゥダウンからは逃れられないのは分かりますよね?」
平田 「トゥダウンに関しては物理的にそうなんですが、【手元の浮きすぎ】の原因が何なのか?まずは、この見極めが出来なければ、適切な改善は望めません。私も石川遼プロと同じドローヒッターなので、この【手元浮きすぎ】のプッシュとは長く付き合ってきました。なぜこうなるか?端的に言えば、ダウンスイングで右腰が浮くから。そして、右腰が浮くのは、右足の蹴り方にエラーがあることが大半です。
右カカトが早く上がりやすく、右ヒザがダウンスイングで前に出るようなドローヒッターは、つられて右腰が浮きやすい傾向があります。しかも、切り返しがクイックでシャフトに強烈な負荷をかける時間の短いタイプほど、右腰が浮きやすい。そして、こういう症状はおとなしく振っている練習場では出ません。コースで力んだとき、打ち急いだときに無意識に出てしまう動きなのです」
筆者 「そんなの、無意識かつ染み付いてしまったクセなのに、直す手立てはあるんですか?」
平田 「ドリルは簡単、右ツマ先を上げたまま振るだけ」
平田 「以前に私の連載で【カカト軸ジャンプ】のドリルを紹介しましたよね?これで普段練習していれば、右腰が浮くミスは激減します。簡単に説明すると、靴の中で最初からツマ先というか、足指を反らせて浮かしたままスイングするのです。カカトと拇指球だけ接地したままでも振れますし、これで正しい右足の蹴りを覚えられます。
ツマ先重心というのが厄介なんですよ。足は、ツマ先重心だと上にもヨコにも蹴り上げやすく、カカトが早く浮きやすい。ところが、足指が地面に付いていなければ、上に蹴り上げづらく、カカトが浮かず右ヒザも前に出せない。当然、ベタ足ライクで右腰も浮きません。私の場合、【今日は手元が浮いているな】と感じたら、ラウンド中もこの【ツマ先上げ】でショットするくらいで、まったく飛距離でも問題は生じません。
現在息子はIMGアカデミーに通っていますが、練習場が芝のアメリカでは裸足でショットをさせるドリルが存在します。右足を蹴り込む動きが抑えられ、ツマ先体重でもカカト体重でも無いバランスのとれたスイングが可能になりますね」
筆者 「う〜ん、本当にこれだけで【手元浮き】が治るのかなぁ…。だって、下半身の話しじゃないですか…。前に教わった方法の方が…」
ツマ先重心というのが厄介なんですよ。足は、ツマ先重心だと上にもヨコにも蹴り上げやすく、カカトが早く浮きやすい。ところが、足指が地面に付いていなければ、上に蹴り上げづらく、カカトが浮かず右ヒザも前に出せない。当然、ベタ足ライクで右腰も浮きません。私の場合、【今日は手元が浮いているな】と感じたら、ラウンド中もこの【ツマ先上げ】でショットするくらいで、まったく飛距離でも問題は生じません。
現在息子はIMGアカデミーに通っていますが、練習場が芝のアメリカでは裸足でショットをさせるドリルが存在します。右足を蹴り込む動きが抑えられ、ツマ先体重でもカカト体重でも無いバランスのとれたスイングが可能になりますね」
筆者 「う〜ん、本当にこれだけで【手元浮き】が治るのかなぁ…。だって、下半身の話しじゃないですか…。前に教わった方法の方が…」
平田 「左手小指をしっかり握り、右手人差し指でクラブを吊って構える」
平田 「そうですよね。このドリル以外にもう一つ、【手元の浮きづらいアドレス方法】を私自身は持っています。万人に当てはまるか?と問われると微妙ですが、スクエアグリップに近い人には有効な手段があります」
筒 「えっ、なんですか?ボクはフックグリップですけど…」
平田 「アドレス時に、左手小指をきつくしっかり握り、右手の人差し指でクラブを持ち上げるように吊って構えるんです。この2点で支えていれば、インパクトでの手元の浮きを最小限に抑えられると共に、締まったトップを作り上げられます。
それと最も大切な事ですが、トップからの切り返し時に【カーリング】と言う動作でシャットフェースにする動きです。プレッシャーの掛かった小指をさらに内側に絞る動作ですが、筒プロの師匠の後藤修氏が『ジャック・ニクラウスはトップでスクェアフェースから瞬時にシャットに切り返す』と言う事を日本で初めて言われましたが、この動作は欠かせません。
実際にPGAツアープロの90%以上がこの動きを見せます。実際に彼の体を触ってレッスンすれば簡単なのですが、感覚的には[左脇を同時に締めながら左サイドだけ]で引き下ろしてきます。それは、フェース管理にも役立つと思います。男子プロレベルの方には特に効果的かもしれません」
筆者 「コレ、これですよ!!!ボクも以前に平田さんからこの2点支えのアドレスの仕方を教わって、めちゃくちゃ手元の浮きを抑えられました!」
筒 「……。(確かに、最近上下打点のズレが減ってるんだよなぁ、長岡さん…)」
平田 「私はアメリカでのレストランチェーン経営が本業で、あくまでも元ティーチングプロでしかありません。しかしながら、現在も地元の若手プロ達、そして去年一緒にシニアツアーで来日したUS Senior オープンのチャンピオンGene Sauersを指導して来た経験もあり、ティーチングアイは衰えてはいないと信じています。
私から見れば、石川遼プロはPGAツアーで何勝もできるポテンシャルを持っているということ。この【手元浮き】を直すための助言が届くことを祈るしかないですね。絶対に手元浮きは直りますし、そうなれば再びアメリカで彼に会えるはずだと思っています」
Text/Mikiro Nagaoka
筒 「えっ、なんですか?ボクはフックグリップですけど…」
平田 「アドレス時に、左手小指をきつくしっかり握り、右手の人差し指でクラブを持ち上げるように吊って構えるんです。この2点で支えていれば、インパクトでの手元の浮きを最小限に抑えられると共に、締まったトップを作り上げられます。
それと最も大切な事ですが、トップからの切り返し時に【カーリング】と言う動作でシャットフェースにする動きです。プレッシャーの掛かった小指をさらに内側に絞る動作ですが、筒プロの師匠の後藤修氏が『ジャック・ニクラウスはトップでスクェアフェースから瞬時にシャットに切り返す』と言う事を日本で初めて言われましたが、この動作は欠かせません。
実際にPGAツアープロの90%以上がこの動きを見せます。実際に彼の体を触ってレッスンすれば簡単なのですが、感覚的には[左脇を同時に締めながら左サイドだけ]で引き下ろしてきます。それは、フェース管理にも役立つと思います。男子プロレベルの方には特に効果的かもしれません」
筆者 「コレ、これですよ!!!ボクも以前に平田さんからこの2点支えのアドレスの仕方を教わって、めちゃくちゃ手元の浮きを抑えられました!」
筒 「……。(確かに、最近上下打点のズレが減ってるんだよなぁ、長岡さん…)」
平田 「私はアメリカでのレストランチェーン経営が本業で、あくまでも元ティーチングプロでしかありません。しかしながら、現在も地元の若手プロ達、そして去年一緒にシニアツアーで来日したUS Senior オープンのチャンピオンGene Sauersを指導して来た経験もあり、ティーチングアイは衰えてはいないと信じています。
私から見れば、石川遼プロはPGAツアーで何勝もできるポテンシャルを持っているということ。この【手元浮き】を直すための助言が届くことを祈るしかないですね。絶対に手元浮きは直りますし、そうなれば再びアメリカで彼に会えるはずだと思っています」
Text/Mikiro Nagaoka