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【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】プロアマが持つ意味、ツアーの方向性を考える
【小川淳子の女子ツアーリポート“光と影”】プロアマが持つ意味、ツアーの方向性を考える
配信日時: 2018年6月12日 08時47分
ただ、プロアマは試合の前日に開催コースで行われる場合がほとんどであって、試合に備えてショートゲームの練習などをしたいというプロの気持ちもわからなくはない。だが、それはあくまで“仕事”の合間に、お客さんが好意で許してくれていることだという自覚が必要だ。事前に相手にその旨を伝え、練習を見てもらい、それについて解説するなどのコミュニケーションがあれば、トラブルには至らない。万一、相手がそれを嫌がるなら“仕事”を優先させるしかない。
さて、女子ツアーの現状はどうだろうか。早い時期からプロアマの重要性を説き、選手たちに徹底的にそれを教育してきたという意識が強い。確かに、男子以上に女子プロがホステス役を務めるプロアマはニーズが高く、そこでのもてなしが試合の存続にかかる度合いも大きい。男子よりは、態度も悪くないように見える。
しかし、男子同様プロアマの合間に練習をしている光景はごく普通に見られるし、選手によっては不愛想だという話も聞こえてくる。ツアー全体に危機感があったときはいいが、ここ数年は年間通じてほぼ毎週、試合があるため、男子のような危機感はない。「試合があって当たり前」の状況が油断を生んでいてもおかしくない。
また、ツアーが管轄しない試合とは別のプロアマが主たる収入源であるプロも女子の方がはるかに多く、そこで悪評を高めてしまっているプロもいる。「態度が悪い」「アマチュアの相手をせず、スマホばかり見ている」「“おつき”のマネージャーやメーカー担当者とばかり話し、アマチュアとコミュニケーションをとらない」など。スポンサー側からもういらない、といわれてしまう者もいるのだ。ツアーそのものとは関係なくとも、女子プロ全体の評価につながりかねない由々しき事態が起き始めて久しい。
現在のツアーにおけるプロアマの重要性、女子での実態についてわかったところで、次のステップに進みたい。今回の事件をプロアマも含めたツアーのあり方を根本的に考えるきっかけにする、ということだ。
第一にすべきことは、プロアマ依存=スポンサー依存のツアーのあり方を改める方向性を見出すこと。プロスポーツにおいて、最も大切なのは、1人1人は小さいけれど大切なファンという名の小さなスポンサーだ。これをきちんと大切にし、試合を見てもらうことを収入につなげる。つまり、興行性を上げていくこと。企業スポンサーへの依存は、相手の状況が変われば簡単に放り出される。試合がなくなることにつながりやすい。だが、ファンという名の草の根のスポンサーはコツコツと応援してくれる上、子供や仲間という新たなスポンサーを連れて来てくれるのだ。日本のトーナメントは、個々をきちんと育ててこなかった。今からでも遅くはない。男女ともにコツコツと興行性を上げることを考えるべきだ。そうすればプロアマへの依存度は低くなる。
さて、女子ツアーの現状はどうだろうか。早い時期からプロアマの重要性を説き、選手たちに徹底的にそれを教育してきたという意識が強い。確かに、男子以上に女子プロがホステス役を務めるプロアマはニーズが高く、そこでのもてなしが試合の存続にかかる度合いも大きい。男子よりは、態度も悪くないように見える。
しかし、男子同様プロアマの合間に練習をしている光景はごく普通に見られるし、選手によっては不愛想だという話も聞こえてくる。ツアー全体に危機感があったときはいいが、ここ数年は年間通じてほぼ毎週、試合があるため、男子のような危機感はない。「試合があって当たり前」の状況が油断を生んでいてもおかしくない。
また、ツアーが管轄しない試合とは別のプロアマが主たる収入源であるプロも女子の方がはるかに多く、そこで悪評を高めてしまっているプロもいる。「態度が悪い」「アマチュアの相手をせず、スマホばかり見ている」「“おつき”のマネージャーやメーカー担当者とばかり話し、アマチュアとコミュニケーションをとらない」など。スポンサー側からもういらない、といわれてしまう者もいるのだ。ツアーそのものとは関係なくとも、女子プロ全体の評価につながりかねない由々しき事態が起き始めて久しい。
現在のツアーにおけるプロアマの重要性、女子での実態についてわかったところで、次のステップに進みたい。今回の事件をプロアマも含めたツアーのあり方を根本的に考えるきっかけにする、ということだ。
第一にすべきことは、プロアマ依存=スポンサー依存のツアーのあり方を改める方向性を見出すこと。プロスポーツにおいて、最も大切なのは、1人1人は小さいけれど大切なファンという名の小さなスポンサーだ。これをきちんと大切にし、試合を見てもらうことを収入につなげる。つまり、興行性を上げていくこと。企業スポンサーへの依存は、相手の状況が変われば簡単に放り出される。試合がなくなることにつながりやすい。だが、ファンという名の草の根のスポンサーはコツコツと応援してくれる上、子供や仲間という新たなスポンサーを連れて来てくれるのだ。日本のトーナメントは、個々をきちんと育ててこなかった。今からでも遅くはない。男女ともにコツコツと興行性を上げることを考えるべきだ。そうすればプロアマへの依存度は低くなる。