■気負わずプレーすることで生まれた“自分の”ストローク
穴井は試合後『今まであと一歩届かなかった悔しい経験を何度もしてきたことで、今週は変に気負うことなく“楽しく”プレーすることができました』と語っていた。それが如実に表れたのが、申ジエ(韓国)、イ・ボミ(韓国)の2人を退けたパッティングだという。
「追いかけてきた2人はノーボギーでしたから、『自分のゴルフはできた』と言っていいでしょう。そんな実力者たちに勝つことができたのは6バーディを奪ったパッティングにあることは明白ですが、特に注目してもらいたいのは彼女のストローク。これまで優勝争いに敗れていた時は、プレッシャーから体が固くなり、ヘッドが出なくなっていました。つまり本来のストロークができなくなっていて、ショートしたり、しっかり打とうとしてオーバーしたりしていました。それが昨日は終始力の抜けたアドレスから、いつも練習グリーンでするようなストロークで打てていました。緊張感の中でも余裕を持ってプレーできたからこその勝利だったと思います」(辻村氏)
気持ちの落ちつきが生んだ好プレー。初優勝まで9年と時間はかかったが、実力者2人に競り勝った今回の勝利は大きな自信になったに違いない。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。コーチ転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、濱美咲らを指導。今季は上田の出場全試合に帯同し、様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。