<LPGA Qシリーズ(最終予選) 初日◇5日◇マグノリア・グローブGC(米アラバマ州)◇クロッシングズC=6664ヤード・パー72、フォールズC=6643ヤード・パー71>
米国女子ツアーの来季出場権をかけた最終予選会(Qシリーズ)に双子そろって挑戦している岩井明愛と千怜。2コースを使用する90ホールの長丁場の戦いだが、初日、クロッシングズコースを回った明愛は3アンダー・11位タイ、フォールズコースをプレーした千怜は4アンダー・6位タイの好発進だ。
比較的に伸ばしにくいとされるフォールズCはパー71で、この日の平均スコアは「71.834」のオーバーパーだった。そのなか千怜がたたき出した「67」の好スコア。「疲れた、長かった…という感じ。前半は距離が長くて耐えるゴルフだったので、後半はたくさんとれてラッキーだった」と振り返った。
3パットのボギーで滑り出したが、すぐ連続バーディで取り返した。だが、4番ではアプローチのミスから4オン2パットのダブルボギー。「前半はすごく緊張して、ティショットを曲げたり、アプローチも寄らなかった。厳しいラウンドになるかなと思った」。それでも突き通したのは「きょう一日、楽しく回ろう」という心構えだ。
イーブンパーで折り返すと、6番アイアンで6メートルほどにつけた11番パー3を皮切りに、後半に5つのバーディ(1ボギー)を奪う。「日本のコースとは違うので、ボギーやダボはしょうがない。その代わり、泥臭くバーディを獲っていこうという気持ちだった」。序盤のダブルボギーはバーディラッシュで帳消しに。「8個も獲っていたなんてびっくり」と驚く様子からは、目の前の一打に集中していたことがよく分かる。
「緊張感はずっとあった。ほぐれることは最後の最後までなかった」という空気感のなかでも、別のクロッシングズコースをプレーしているツインズの存在も心強い。「ひとりじゃない。『アキちゃんも頑張っているんだ』という気持ちで回れました」と振り返る。その明愛は序盤からロケットスタート。5アンダーで折り返したが、後半に2つのボギーを喫した。
「前半はスコアを伸ばせて、後半はバーディが取れなかったのでそこは悔しい。もう少し伸ばしたかった。(あすも)順位を気にせず、自分らしく落ち着いてプレーできたら」と見据える。想定内という寒さはカイロや上着で対策。同時米進出に向けて、まずは順調な滑り出しだ。(文・笠井あかり)