<LPGA Qシリーズ(最終予選) 2日目◇6日◇マグノリア・グローブGC(米アラバマ州)◇クロッシングズC=6664ヤード・パー72、フォールズC=6643ヤード・パー71>
クロッシングズコースの10番からスタートした前半で、山口すず夏は5ボギー(1バーディ)を叩いた。そこから立て直して「73」。トータル3オーバー・59位タイで、来季出場権を獲得できる25位のボーダーラインには4打差と耐えた。
「焦っているなと気づいた。(下部ツアーの)エプソンはプレーできるわけだし、自分に期待しすぎていたのかなと途中で気づいた。もう少し楽に、自分にプレッシャーをかけすぎずにやったほうがいいんじゃないかなと思ったら、ちょっとずつ良くなってきました」
2次予選会を通過してこの最終予選会に出場。日本勢では最多の3回目となる。トップ25を逃して来季出場権が得られなくても、第4ラウンドを回り切れば下部エプソン・ツアーの出場資格が得られる。さらに今年は、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)プロテストにも合格。「経験が自信になる」と心に少しの余裕もできた。
今年から新たに師事するメンタルコーチの取り組みで、「いままでちょっと悪いとダダッといっていたのが減ってきた」という。3メートルにつけた後半2番から3連続バーディ。7番も奪い、前半の借金は帳消しにした。
序盤の「ドタバタ」を引き起こしたショットについてはラウンド途中に修正。キャディを務める父から左を向いているとアライメントの指摘があった。「きのうから言っていた。もうちょっと聞く耳をもったほうがいいかもしれないですね(笑)」と娘は笑っていたが、大きく崩れてしまいそうな状況から二人三脚で巻き返した。
最終9番で3パットのボギーと後味の悪い締めくくりにはなったが、25位タイとは4打差。残り3日間ある。「ゴルフの内容が悪いわけではない。パターではさすがに、そろそろ勉強したい(笑)。攻めるところと守るところのメリハリを持ってやりたい」。プロテストは3度目の最終で合格。そんな24歳の“苦労人”は、アラバマでもまだまだ食らいついていく。(文・笠井あかり)