オイルマネーがあふれるPIFを後ろ盾にして、PGAツアーの前に立ちはだかり、大きく黄金に輝いて見えていたLIVゴルフ。
しかし、どうやらそれは「そう見えていた」という一時的な現象にすぎなかったようで、後ろ盾だったPIFが去ることが決まった途端、露見したLIVゴルフの丸裸は、なんとも、か細く、貧相でもある。
黄金色に輝いて見えた蜃気楼が見えなくなった今、偶然にもPGAツアーは2027年に向けたツアー大改革を検討している真っ只中だが、LIVゴルフを意識する必要性が無くなった今は、PGAツアーそのものの向上だけを考えることができる、最高の状況を迎えつつある。
唯一、LIVゴルフ絡みでPGAツアーが考えるべきことは、PGAツアー出戻りを希望するLIVゴルフ選手への対応だが、できることなら、大きく広い心で彼らを迎え入れてあげていただきたい。
この4~5年、PGAツアーはLIVゴルフが蜃気楼のような存在であることに気づくことなく、対抗心を燃やし、振り回されてきた。だが、そのおかげで、PGAツアー自体が成長し、選手たちには、これまで以上に大きな恩恵がもたらされるようになった。その意味では、PGAツアーはLIVゴルフに感謝すべきでもある。
そんな予想外の成長も遂げたPGAツアーは、これからはもう揺らぐことなく、世界一のゴルフツアーとして前進し続け、さらに大きく成長していくに違いない。
「PGAツアー対LIVゴルフ」が「戦い」だったとするならば、PGAツアーはそれに勝ったと言っていい。だからこそ、勝者は勝者らしく、王者の貫禄と余裕を見せてほしいと思う。(文/舩越園子 ゴルフジャーナリスト)
