<LPGA Qシリーズ(最終予選) 3日目◇7日◇マグノリア・グローブGC(米アラバマ州)◇クロッシングズC=6664ヤード・パー72、フォールズC=6643ヤード・パー71>
岩井明愛は序盤から試練に見舞われた。フォールズコースの2番パー3で、ティショットが手前バンカーで目玉に。なんとか出すと、6メートルのパーパットを沈めた。
続く3番ではドライバーショットが右サイドのフェアウェイバンカーにつかまり、アゴが高くレイアップを強いられる。しかし、3打目を3メートルにつけてこれも決め切った。「もう気持ちで。入ってくれたらいいなって」というナイスセーブだった。
ピンチに耐えながらチャンスを待っていたが、8番で3パットのボギー。悔しい場面も、「気持ちの浮き沈みがないように意識している」と必死に目の前の一打に集中した。笑顔を控えめにプレーしていたが、11番パー3でピンそば1メートルにつけてバーディを奪うと、「ちょっとだけニヤッとしたと思う(笑)」と本音が漏れた。
最終18番では6メートルを沈めて2日連続のバーディ締め。3バーディ・2ボギーの「70」でトータル5アンダー・13位タイ。初日からアンダースコアを守り、米国女子ツアーの来季出場権を獲得圏内(25位タイ)を維持した。
残り2日間は伸ばしやすいクロッシングズコースを回る。「どの順位であろうと油断できない。あしたもあさっても伸ばさないといけない状況。最後の最後まで頑張ります」と気を引き締め直した。
日本勢は7人が出場中。2位タイの山下美夢有と岩井千怜、10位タイの吉田優利、20位タイにつける馬場咲希の5人が圏内で4日目へ。山口すず夏はボーダーラインに3打のビハインド。原英莉花は77位タイで、4日間72ホール終了時点で行われる予選カット(65位タイまで)が危ぶまれる位置につけている。
以下は日本勢のコメント
■岩井千怜(FC、トータル10アンダー・2位タイ)
「前半4つバーディで流れが良かったけど、後半はずっとパー。心も折れそうになったけど、最後にバーディを取れて安心しました。コースメモを忘れてしまい、届けてもらって間に合いました(笑)。神経を使っているので、こっちに来てからよく寝ています。まだまだ強い気持ちを持って臨みたいです」
■山下美夢有(FC、トータル10アンダー・2位タイ)
「風がなく、天気も暖かかったのでスコアが伸ばせると感じていた。きのうと同じホール(14番)でボギーを打ってしまいましたが、バーディが増えたので良かった。緊張感は少しあるけど、集中してプレーに臨めている。最後まで諦めずにやります」
■吉田優利(FC、トータル6アンダー・10位タイ)
「前半でスコアを伸ばせたので、難しい後半をいい形で切り抜けられました。わたしは気温に左右されやすいタイプ。(寒いと)ぼーっとするというか。それは言い訳にできないけれど。初日ほど(ピンポジションが)難しいところに切っていないので、うまく切り抜けられたな、というくらいにしか評価できないかな。あしたも伸ばして、いい位置で最終日に向かいたい」
■馬場咲希(FC、トータル3アンダー・20位タイ)
「き耐える場面が多い中、アンダーパーで回りたい気持ちが強かったです。ショットがついてたわけではないけど、微妙な距離を決められた。今の調子で、まあまあうまく戦えている。圏内にいられるのはいいこと。残り2日で、もっといいスコアを出せるようにしたい」
■原英莉花(CC、トータル5オーバー・77位タイ)
「少しずつ良くなっていますが、1個しか伸ばせなかったのは残念。(パターが)気持ち悪いです、正直。いままでは真っすぐポッと出せば良かったけれど、打ち出しを意識するとズレた転がりをする。気持ちが乗っていかないというか、それはしょうがない。あすは初日に5オーバーを打ってしまったコースなので、取り戻しにいきたい」