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「大人になると現実逃避してしまうことも…」 渋野日向子が“子どもたち”と“自分”に贈ったメッセージ【現地記者コラム】

渋野日向子が参加したジュニアイベントは、現状と向き合う時間になった。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2026年4月14日 15時39分

苦しい2日間を過ごした渋野日向子(右)だったが、子どもたちとの時間は、自分と向き合う時間にもなった。
苦しい2日間を過ごした渋野日向子(右)だったが、子どもたちとの時間は、自分と向き合う時間にもなった。 (撮影:福田文平)

先週行われた国内女子ツアー「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」の大会2日目。今季日本ツアー初戦を迎えていた渋野日向子が、子どもたちに自らの想いや考えを、直接、届ける機会があった。これは今月3日に開催されたスタジオアリスジュニアカップ優勝者との交流イベントでのこと。渋野は“子どもたちが憧れる女子プロゴルファー”としてゲスト出演した。

【写真】渋野日向子が子どもたちに笑顔で言葉を贈るイベントの様子

直前までのラウンドは、ショットが荒れスコアが作れない苦しい展開に。この会に出席した時は予選落ちが確実な状況でもあった。主戦場の米ツアーでも苦戦が続き、今季も出場3試合中、決勝進出はわずかに1試合。そんな苦境に立たされている渋野にとって、失意のなか向かった会でもある。

ただ、少し緊張した面持ちで渋野の登場を待っていた子どもたちの姿を見た瞬間、笑顔がはじけた。もともと子ども好きということもあり、「かわいい!」という感情が、その傷を少しずつ癒していったようだった。

イベントは、主に子どもたちが渋野に質問するという形式で進んでいった。そして、ここで伝えられた言葉の節々が、今立たされている苦境から脱する糸口を探すため、まるで自分にも言い聞かせているように聞こえてきたのが印象的だった。もちろん、これは著者の勝手な解釈なのかもしれない。ただ、そんな“熱”のようなものを感じたのだ。

例えば、優勝争いをしている時の気持ちを聞かれた時。渋野はまっすぐ子どもの目を見ながら、こう語りかけた。「気持ちで負けないように、強い気持ちでやってるかな。緊張もするし、震えちゃうけど、もう絶対に負けないという気持ちでやってます」。そう言うとニコリとほほ笑みかける。『メンタルを強くするには?』という問いには、「それ、うちも今考え中!」と即答し笑ったが、すぐに「目標を高くすること、と思っている」と回答した。

ジュニア大会は小学校1年生から6年生までが対象で、この日は学年別に分けられた5部門の優勝者が出席した。1年生の男の子からの『好きな色はなんですか?』から始まった質問は、学年が上がるにつれ、徐々に専門性が増していく。調子が悪い時の対処法を聞かれた時などは、「それも勉強中。すごい難しい」と言った後、一度、頭で整理する素振りを見せる。そして「体が縮こまるから、大きく使ってというか堂々と。リズムも大事だと思うし、自分もそれを頑張りたい」と“現在進行形”の考えも語られた。

イベント後の取材で、先ほど感じた“自分への問いかけ”について聞いてみた。すると次のような答えが返ってくる。

「大人になると、自分の現状について現実逃避しちゃうというか、なんか逃げてしまうというか。考えたくないと思ってしまうところもある。適当になってしまう部分もあるけど、ああやって質問してもらうことや、メディアさんに話しをすることで、自分の現状にも向き合えるし、いろいろなことを思い出させてくれる。本当は自分でちゃんと考えないといけないところなんです。すごく周りに助けられた、ではないですけど…なんか、そんなことを思いながら質問を聞いていたし、言葉も考えていました」

プロとして、人生の先輩として“教える”という気持ちと同時に、自分に問いかけることで、子どもたちと同じ目線で“現状”を見つめる時間にもなっていたようだ。「初心に戻れたし、いろいろ考えさせられた」とも話したイベントで、渋野は最後に子どもたちにこうエールを送った。

「これから、本当にいろんなことが起こるし、いろいろな経験ができるから、楽しんでやって、生きていって欲しいなと思います。まだ分からないかもしれないけど、家族や周り(の人たち)、ゴルフができることに感謝して、全力で一日一日生きて欲しいと思います。でもまずはゴルフだったり、人生を楽しんで欲しい。あとはいっぱいご飯を食べること。そしていっぱい寝てください!」。この言葉のなかにも、自分へ贈るメッセージがあったのかもしれない。(文・間宮輝憲)

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