『Dynamic Gold(以下、DG)』といえば、長年【重量級スチールの定番】で、ツアープロや上級者が愛用することで余りにも有名。その伝統あるDGの系譜に連なる【軽量シリーズ(85 / 95 / 105)】が、いま一般アマの常識を覆しつつある。
「DG≒重くてハード」と思い込む年配者が多いため、今回ALBA.netは【軽量シリーズ】を練習場に持ち込み、アマ50人を試打調査。結果はなんと実に88%ものゴルファーが「打つ前のハードなイメージと違い、思ったよりやさしくて驚いた」と回答。
驚きの声はそれだけに留まらず、実に3人に2人(66.0%)が「自分のクラブより弾道が高くなった」と回答し、4人に3人(74.0%)が「インパクトの感触が柔らかくなった」と、マイクラブ比較で劇的な変化を体感している。
今回は、この説得力あるデータの背景にある「軽量DGの真の実力」と、多くのゴルファーが陥っている「軽量シャフトへの誤解」について、シャフトに詳しい吉本巧プロのリアルな試打解説とともに深く掘り下げていく。
重量だけで選ぶ罠。「軽量≒先調子」ではない
多くのゴルファーは、70~90gの軽量シャフトを選ぶ際、市場トレンドからヘッドを走らせ球を上げる「先調子系」をイメージしがち。しかし、DG軽量シリーズが頑なに守り続けているのは、その遺伝子である「手元調子系(中~中元調子)」で、シャフト全体が大きくしなる独自の設計になる。
吉本プロに記者が「軽量を選ぶ人はカーボン含め『どうせ軽くするなら、先調子系でラクに上げなきゃ損』と思い込んでいる節がありますよね?」と問いかけると、吉本プロは、重量だけで一括りにする危険性について強く警鐘を鳴らす。
「70~90g台の重量を選ぶ際、市場では先調子系ばかり選択肢になりがちですが、その重量帯が合っていても、先調子が合うとは限らない。無理にスイングをシャフトに合わせにいくと手打ちにもつながるし、先入観で『軽量=球を上げられる先調子系』と決めつけず、『DG』のような中~中元調子系の存在を知ってほしいです」
事前のアマ50人試打でも、半数以上の58%が「自分のシャフトよりしなり(粘り)が増し、ハッキリとしなりを感じ取れた」と回答している。「それは先だけがしなる先調子とは違って、『DG』はシャフト全体が大きくしなって切り返し以降に粘って間の取れるフィールのため、しなりを感じるのは当然」と吉本プロ。
打って分かる、軽量DG3モデルの真実
吉本プロ自身が『DG』(S300)育ちなため、ここには譲れないこだわりも感じさせる。では、圧倒的に軽い『DG85』はどんなフィールなのか? プロにはアンダースペックなため少しヘッドスピードを落として打っていくと、「ただ軽くてビュンビュン走るだけのシャフトとは一線を画す」という。
■ Dynamic Gold 85 ――高打出しで力強いハイドロー
「S300などに比べると、持った瞬間だいぶ軽い。ただ、スイングしてみると、先調子系のすぐヘッドが戻ってくるような感覚はなく、ダウンスイングではダイナミックゴールドらしい『粘りっこいしなり』を残しながら降りてきて、インパクトでヘッドが走ってつかまえてくれます。球を上げる要素とつかまえる要素をしっかり感じるやさしさがある中、間が取れて打ち急ぎが減らせます」
アマ50人試打で「インパクトの打感が柔らかくなった」という声が74.0%にのぼった理由について、吉本プロはその独自の構造からこう分析する。
「先端径が少し細めなので、先が適度に動いて包み込むようにつかまえてくれます。だから打感を柔らかく感じるのかも。インパクトロフトも大きくなるので打ち出しも高く、安定してハイドローが打ちやすい。小手先で上げるのではなく、シャフト全体のしなりを使って球を上げるので、弾道も力強い。右に球が逃げやすいスライス傾向の人に武器になりそうです」
■ Dynamic Gold 95 ―― 体を呼び覚ます、王道の“重柔”
中調子の『DG85』よりも約10g重量を増した中元調子の『DG95』は、適度な重量感によって、スイングの再現性を高めながら飛距離を伸ばせるモデルだ。
「85に比べて重量が約10グラム重い分、しっかり振っていけます。基本のしなり方は85と似ていますが、重い分しっかり感が増します。キックポイントがやや中元調子に寄るので、より先側の無駄な動きが抑えられ、振っても左を怖がらずにつかまえていけます。芯を喰うと重くて振れるだけに85よりも明らかに飛距離が伸びました」
■ Dynamic Gold 105 ―― 操作に優れ、力強い高弾道
ドライバーのヘッドスピードが40m/s前後(39~41m/s)の、最もボリュームの多い層にマッチするのが『DG105』だという。これは「振れる範囲で出来るだけ重いモノを選んで、スイングを良くして欲しい」という、願いも込めた吉本プロの推奨だ。
「適度な重量感があるため、小手先ではなく体全体を使ってしっかりと振っていけます。85や95に比べるとヘッドの返りが少し緩やかになるので、自分でフェースローテーションをコントロールしたい、操作性を求める人にも相性が良いですね。
そして何より、球の上がりも素晴らしい。先調子系のように小手先でポコンと上げるのではなく、シャフト全体がしなってインパクトロフトを大きくしてくれる。だから、ただ球が高いだけでなくて、前へ前へと突き進む『力強い高弾道(球が落ちてこない強い球)』になります」
「DGがスイングを育てる」という事実
記者が「アマ50人試打で実に88%が現状維持か飛距離アップ(伸びた42.0%・変わらない48.0%)を体感していますが?」と振ると、吉本プロは、この軽量DGシリーズがもたらす最大のメリットは、単なる結果だけでなく「スイングを良くすることに繋がる」と熱く語る。
「先調子系の軽量は、極端に言うと何もしなくてもクラブが勝手に仕事をします。最初はやさしく感じますが、慣れると下半身や体を使わず『手打ち』になりがちな方も多いです。クラブが仕事をしすぎるせいで、年月とともに体を使う感覚が失われていってしまう。
軽量DGの手元・中調子系で全体がしなるシャフトを使うと、手先では打てないため、自然と『体全体を使ってスイングしよう』と体が目覚めます。シャフトが余計な邪魔をせず、自分の体をしっかりと使える。長期的に見て手打ちが直って確実に上手くなるシャフトです」
これだけ「軽量DG」に恩恵があり、飛距離が減った人が僅か10%しかいない事実は、多くの人が自分の潜在能力を活かせるモノに出会えていなかったことを物語る。「要するに、みんなこの素晴らしいシャフトの存在を『知らないだけ』(笑)。本当は打てば素晴らしい結果が出るのに、最初から選択肢から外してしまっている。非常にもったいないことですよね」
「フレックス」含め、自分の常識を疑え!
最後に、吉本プロは購入を検討するゴルファーへ、最も重要なアドバイスを残した。それは「DG=S200フレックス」、「自分は硬さSが基本」などの固定概念を一度捨てることだ。
『シャフトは少し重めで、しなりが大きく柔らかめ』という重柔セッティングは、体を使った正しいスイングを身につける上で非常に効果的です。SとRを先入観なく打ち比べてみて、どちらがよりラクに球が上がり、適正なスピン量が入るかを確認してください。自分のスイングをクラブに合わせにいくのではなく、自分の個性を最大限に活かしてくれる重量とフレックスを、ぜひ見つけてほしいです」
「もう若くないからDGは無理」「体力が落ちたからカーボンにするべきだ」「軽量スチールは先調子系でラクに飛ばさなきゃ損」――。そんな風に一度思い込むと、かえって自分のゴルフを縮こませることになる。この『軽量Dynamic Gold』は、若い時に培った感覚や、もう一度「体で叩く喜び」と「分厚いインパクト」を思い出させてくれる、長い夏のコーチ的な存在になる。
◉取材協力・梅里カントリークラブ、ハンズゴルフクラブ、Lounge Range 日本橋浜町
◉撮影・山代厚男、GettyImages
◉TRUE TEMPER SPORTS, INC. JAPAN
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