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詳細計測で判明!真っすぐ構えられて順回転の『Square 2 Square TRI-HOT』は中・上級者向けのゼロトルク

「ゼロトルクは合わない」と諦めた人も、コレなら大丈夫そう!

配信日時:2025年11月4日 14時47分

パター市場にかつてない変化が起き、今年はゼロトルク旋風が続いている。きっかけはL.A.B. GOLFでも、オデッセイやテーラーメイドにPXGと、PING以外のパターメーカーが軒並み追随するとゴルファーは「コレこそ魔法の杖のはず」と思いがち。だが、一部に「幻滅した」との声があるのも事実だろう。
 

天下のオデッセイ製に弱点が

 
その大きな理由は「ハンドファーストな構え方がしっくり来ない」や、フェース開閉を使えるパターに比べて「ロングパットが届きづらい」というモノだ。今年最も売れたオデッセイのゼロトルク『Ai-ONEスクエア2スクエア』がハンドファースト3.3度分を加味して、ロフト6.3度の設計にしたことが理由とも言える。

そこで、オデッセイは元々浅重心設計が特長の『TRI-HOT』に目をつけた。重心が浅いヘッドなら、ハンドファースト度合いは減る。投影面積を保つ赤い場所はアルミで軽くし、前にウェイトをこれでもかと追加した結果、新たな『スクエア2スクエア TRI-HOT』(以下、S2S TRI-HOT)は、ハンドファーストではなく、シャフトの傾きが0度のゼロトルクを実現した。

既報の通り、後藤あいが未発表プロトタイプの段階で『S2S TRI-HOT ジェイルバード』で女子下部ツアー初優勝したが、どんな性能なのか? 科学的なストローク解析と指導を得意とする、大本研太郎プロ(東京・恵比寿のGPT主宰)に試してもらうと「コレなら普通のパターに慣れた人でも構えやすい」と開口一番評価する。
 

傾き0度なら構えやすい

 
「3.3度傾く前作の『Ai-ONEスクエア2スクエア』って、ハンドレートに構えがちなアベレージ層には、ハンドファーストが強くなることで真っすぐヘッドを動かしやすくて良かった面もあるんですよ。でも今回の『S2S TRI-HOT』は全くシャフトを傾けないので、普通のセンターシャフト風のゼロトルクというか、通常のパターに慣れた人でも構えやすくて移行しやすい

この構えた見た目は中・上級者にとって非常に嬉しい部分でもあると思うのですが、グリップの違いも見逃せません。前作『Ai-ONEスクエア2スクエア』はスーパーストロークの断面が丸く寸胴でソフトなものでしたが、今回の『S2S TRI-HOT』しっかりフィールでのピストル系。しかもバックラインがちょうど薬指の腹で支えられ、中・上級者向けの設計をひしひし感じます」(大本プロ)

大本プロは話題の『ゼロトルク』ついて「ライ角70度でフェースが開かない向きに座るバランスなだけで真っすぐヘッドが動くわけでもない」と“魔法”を否定。それよりもむしろ、ハンドファーストに構えるヘッド挙動の利点が【パターが苦手なアベレージ層向け】と評していた。
 

浅重心で低くヘッドを出せる

 
今回の『S2S TRI-HOT』はゼロトルクなのに浅重心でシャフトの傾きは0度。そのため、自分が「必要な分だけ」フォワードプレスを入れる中・上級者にも使いやすい。副次的な効果として「浅重心でヘッドを低く押す動き」になりやすく、深重心でヘッドアップしたり、フェースが開くミスも起きにくいと指摘する。

前作『Ai-ONEスクエア2スクエア』は3.3度もハンドファーストで同様の効果が得られたが、今回シャフトの傾きがなくても押せるフィールが得られ、より汎用性が高くなったというわけ。加えて、新しいウレタン2層構造の【Ai-DUAL・インサート】による順回転にも驚く大本プロ。

「順回転が強過ぎると転がり過ぎてオーバーしますが、一定かつ適切な順回転のモノだと、計算できるし転がりがよく重めのグリーンで重宝します。今年は猛暑の影響で女子下部大会で7.8ftと遅い例もあったくらいですから、転がりのいいものが求められるのはアマチュアだけでないはず。これまで順回転目的のインサートは『マイクロ・ヒンジ』が至高の出来だと思っていましたが、テストすると今回の【Ai-DUAL】も安定した順回転がかかると分かりました
 

「順回転」が安定する新AI設計インサート

 
大本プロは、パターの弾道計測器「クインテック」で精密に転がりを測って『マイクロヒンジ』VS前作『Ai-ONEスクエア2スクエア』VS新作『S2S TRI-HOT』の実験を開始。3メートルのほぼ平らなラインで転がした結果が下記だ。

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①  マイクロ・ヒンジ 順回転+66rpm 
②  新作S2S TRI-HOT 順回転+32rpm
③  前作Ai-ONE S2S 逆回転-11rpm
 
この【Ai-DUAL】はご覧のように、硬い裏側の赤いウレタン部と、ソフトな表面の白いウレタンを組み合わせている。前作のアルミ+ウレタンより軽量化できたのもポイントで、不均圧な理由はミスヒットでも初速を均一にするAI設計によるもの。

この軽量化・低浅重心化されたヘッドと、重めのシャフトにすることで「安定した順回転」だけでなく「ボール初速も安定する」のが『S2S TRI-HOT』というわけ。前作『Ai-ONEスクエア2スクエア』のロフト6.3度の構え方のエラーによるボール初速が不安定な問題も解決した“合わない人が極めて少ない”ゼロトルクだといえるだろう。
 

ホワイト・ホットに近い音

 
傾きが0度かつ、ホワイト・ホットインサートにより近い音になった『S2S TRI-HOT』で“適度な順回転”を計測し続けた大本プロ。アライメントもシャフトの傾きだけでなく「十字のアライメントになって縦ラインは真に当たりやすく、横ラインはターゲットが明確」と頷いていた。

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