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【舩越園子コラム】プレジデンツカップの雨がもたらした恵み
【舩越園子コラム】プレジデンツカップの雨がもたらした恵み
配信日時: 2013年10月6日 22時51分
そうありたい――そんな願いを込めてプライスは闘志を燃やしいていた。
しかし、熱意だけでは勝てない。経験豊富な米国選抜を負かすためには、熱意以外に何かが加わらなければ勝てない。「ショットは世界選抜が上。だから不慣れなはずのオルタネート(フォアサム)で成績がいい。パットは米国選抜が上。だから彼らはフォアボールで成績がいい」と分析したプライス。だが、この分析だと双方互角ということになり、世界選抜が勝つためには、まだ何かが足りない。
その「何か」がチームワークやチームの結束力なのだとしたら、世界選抜が米国選抜を上回る日は、きっとまだまだ果てしなく遠いだろうと思わざるを得ない。なぜなら、米国選抜には最初から最後まで統一性がある。国籍は1つ、言語は英語のみ、掲げる国旗は星条旗だけ。それに対して今大会の世界選抜は6種類の国籍と国旗で成り立っていた。
その中でコミュニケーションを取るのは、やっぱり大変だ。もちろん、プライスは必死になってカートを走らせたり、話しかけたりしていた。松山とは副キャプテンの丸山茂樹や通訳を介して意思疎通を図っていた。が、そんなとき米国選抜のカプルスは、スマホから各選手にメールやテキストメッセージを送り、「明日、何番手で出たい?」「ペアは同じでいいよね?」なんてやり取りを、いとも簡単に行なっていたのだ。そんな友達同士のようなコミュニケーション方法でコトが済んでしまうところ、機能してしまうところが、米国選抜のチームの特徴であり良さであり、アドバンテージなのである。
それならば、せめてプライスが言った「熱意」だけは世界選抜が上回っていたのかどうか。実を言うと、それさえもわからない。たとえば第3、第4ラウンドは各チームとも2人ずつが休むことになるのだが、米メディアの大半は、米ツアーのプレーオフ最終戦のツアー選手権で疲労を口にしていたタイガー・ウッズ、あるいはシーズン内の出場スケジュールを思い切り削っていたフィル・ミケルソンあたりが休むのが妥当と見ていた。が、キャプテンのカプルスは「いや、彼らは休めと言っても絶対に休まない。故障を押してでも出たいと言う」。
その言葉通り、かねてからの腰痛を抱えたままマッチに出続けたタイガーは個人戦の終盤に激しい痛みを発症し、顔を歪めるシーンもあった。それでも「我がチームのために勝利を挙げたことがうれしい」とタイガーは言った。タイガーが挙げたその勝利が米国選抜の優勝を決める勝利になった。
しかし、熱意だけでは勝てない。経験豊富な米国選抜を負かすためには、熱意以外に何かが加わらなければ勝てない。「ショットは世界選抜が上。だから不慣れなはずのオルタネート(フォアサム)で成績がいい。パットは米国選抜が上。だから彼らはフォアボールで成績がいい」と分析したプライス。だが、この分析だと双方互角ということになり、世界選抜が勝つためには、まだ何かが足りない。
その「何か」がチームワークやチームの結束力なのだとしたら、世界選抜が米国選抜を上回る日は、きっとまだまだ果てしなく遠いだろうと思わざるを得ない。なぜなら、米国選抜には最初から最後まで統一性がある。国籍は1つ、言語は英語のみ、掲げる国旗は星条旗だけ。それに対して今大会の世界選抜は6種類の国籍と国旗で成り立っていた。
その中でコミュニケーションを取るのは、やっぱり大変だ。もちろん、プライスは必死になってカートを走らせたり、話しかけたりしていた。松山とは副キャプテンの丸山茂樹や通訳を介して意思疎通を図っていた。が、そんなとき米国選抜のカプルスは、スマホから各選手にメールやテキストメッセージを送り、「明日、何番手で出たい?」「ペアは同じでいいよね?」なんてやり取りを、いとも簡単に行なっていたのだ。そんな友達同士のようなコミュニケーション方法でコトが済んでしまうところ、機能してしまうところが、米国選抜のチームの特徴であり良さであり、アドバンテージなのである。
それならば、せめてプライスが言った「熱意」だけは世界選抜が上回っていたのかどうか。実を言うと、それさえもわからない。たとえば第3、第4ラウンドは各チームとも2人ずつが休むことになるのだが、米メディアの大半は、米ツアーのプレーオフ最終戦のツアー選手権で疲労を口にしていたタイガー・ウッズ、あるいはシーズン内の出場スケジュールを思い切り削っていたフィル・ミケルソンあたりが休むのが妥当と見ていた。が、キャプテンのカプルスは「いや、彼らは休めと言っても絶対に休まない。故障を押してでも出たいと言う」。
その言葉通り、かねてからの腰痛を抱えたままマッチに出続けたタイガーは個人戦の終盤に激しい痛みを発症し、顔を歪めるシーンもあった。それでも「我がチームのために勝利を挙げたことがうれしい」とタイガーは言った。タイガーが挙げたその勝利が米国選抜の優勝を決める勝利になった。