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スプーン、クリーク、UTなし 柏原明日架の初Vは異質のセッティングとともに【勝者のギア】

スプーン、クリーク、UTなし 柏原明日架の初Vは異質のセッティングとともに【勝者のギア】

所属 ALBA Net編集部
秋田 義和 / Yoshikazu Akita

配信日時:2019年9月30日 11時57分

乾坤一擲の一振りでイーグル締め バフィが優勝への道筋を作った
乾坤一擲の一振りでイーグル締め バフィが優勝への道筋を作った (撮影:上山敬太)
「いつ勝ってもおかしくない」と言われて早6年。ようやく柏原明日架が初優勝をつかんだ。序盤から攻勢をしかけて最終日に7バーディ。畑岡奈紗、比嘉真美子といった選手たちを抑えての優勝は、これからの躍進を確かに感じさせるものだった。

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そんな柏原のセッティングには、ほとんどの女子プロが入れているクラブが入っていない。スプーン(3W)、クリーク(5W)、そしてUTが1本も入っていないのである。替わりに入っているのはバフィ(4W)をはじめ7W、9W、11Wとあまり女子ツアーでは見られないフェアウェイウッドたち。「ウッド類にとても助けられました」と珍しい番手たちは今大会で大活躍を見せた。

一番短い番手となる11番ウッドは昨年の9月に投入した。「それまではUTを入れていたのですが、グリーンを狙うときにUTやロングアイアンだと深いラフで意外と食われてしまうことがあった。メーカーの人に相談したら11番ウッドがあるよと言われて。ほとんど打ったことなかったのに、試したらすごく良かった」と即バッグイン。今大会では最終日の7番パー3(185ヤード)で握り1mにピタリ。3つ目のバーディを奪うのに貢献した。

そしてバフィは今年の7月に投入。元々はスプーンを入れていたが、「悪くはなかったのですが、ティショットで思った以上に飛んでしまうことと、パー5で2オンを狙いに行くときに高さが出ないことが気になっていました。特に夏場にかけて2オンを狙うパー5があるコースが多かったですし、そういうホールでバーディを獲れていなかった」という悩みがあり1つ下の番手をテスト。「操作性もいいですし、高さもでる。全然違いますね」と投入を決意。

このクラブが初日から大活躍を見せた。首位もうかがえる状況でプレーしていたなかで、16番、17番と連続ボギーを叩いてしまう。そんな嫌なムードを吹き飛ばしたのが、7月から入れたバフィだった。18番パー5、残り245ヤードからの2打目。ギリギリ届くかどうかの距離だったが、「アングルも良かったし、ボギーが続いてモヤモヤもしてた。明日以降のためにトライしよう」と気合いを入れてバフィを振り抜き、ボールはピン1.5mにピタリ。「最後にストレス発散できました。明日以降に向けていいフィニッシュができました」と優勝へとつながる大きい大きいイーグルを奪った。

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