アイアンの定番として根強い人気の“軟鉄鍛造”。今年はプロギアとキャロウェイから新作が発売されたが、ギアコーチの筒康博と300ヤードヒッターの小坂圭司が、構造別に2タイプに分けて、人気作と26年最新作6モデルを徹底比較。進化ポイントを探った。
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【小坂】今回、人気の6モデルを試打しましたが、“軟鉄”アイアンでも2つのタイプに分けられます。1つ目が、軟鉄に異素材を複合した「軟鉄複合アイアン」です。菅楓華プロが使うダンロップ『スリクソン ZXi5』、タイトリスト『T150』、プロギア『PRGR 02 アイアン』の3つがこれに該当します。軟鉄鍛造らしいフィーリングを持ちつつ、飛距離や寛容性に優れているのが特徴です。女子プロの使用者も多く、アマチュアにとっても有力な選択肢のひとつになります。
【筒】どの「軟鉄複合アイアン」もシャープな美顔や高強度素材による弾きが共通点です。違いが見られたのはソールの作り。幅広い入射角に対応するモデルもあれば、ハイバンスで刺さりにくさを強調したものもあります。そんな中で画期的な番手別ソールを採用したのが『PRGR 02アイアン』です。鋭角に打ち込む下の番手は削りを大きくして刺さりにくく、入射角の浅い上の番手は削りを少なくして抜けを良くしています。同じ感覚で振って、どの番手もスムーズに抜けるので、気持ち良くピンを狙っていけます。
【小坂】もう1つのタイプが、ヘッド全体が同じ軟鉄で作られた「1枚モノ」。プロギア『PRGR 01 アイアン』、ピン『ブループリントS』、キャロウェイ『Xフォージド』が該当しますね。ソフトな打感と乗り感を生かした操作性の高さが魅力ですが、最新作はどんな特徴があるのでしょうか?
【筒】ヘッド下部に重量を集め、低重心化しつつ、芯から下めにかけての打感を向上させる設計はどのモデルも共通している点ですね。ただ、バックフェースのデザインに違いが見えます。『Xフォージド』は打点裏をより厚くして衝撃の少ないソフトな打感を追求しています。また『PRGR 01アイアン』も打点位置の厚みを増やし打感を良くするとともに、番手別にトゥの厚みを変えてショート番手での引っかかりを抑えていますね。今回試打したクラブの感想をまとめていますので、ぜひクラブ選びの参考にしてみてくださいね。
◇試打インプレッション◇
・ダンロップ『スリクソン ZXi5』【軟鉄複合】
鋭角ならリーディングエッジ側、鈍角なすくい打ちなら後方が機能する山型ソールが特徴的。スイングタイプを選ばない万能モデルです(筒)
大きめの音と強烈に弾くフィーリングで楽に飛距離が出ます。適度な操作性もあり、非常に使い勝手が良いです(小坂)
・タイトリスト『T150』【軟鉄複合】
ソールにしっかりバンスがあり、ダウンブローに打ち込んでも刺さりません。上からつぶして打ちたい人にマッチします(筒)
トップブレード薄めで操作性の高いアイアンです。ヘッド下部に厚みがあり、重心が低いので見た目以上に高さが出ます(小坂)
・プロギア『PRGR 02 アイアン』【軟鉄複合】
接地を抑える削りでインパクトの加速感が強いです。番手別にソールをデザインしていて、使い勝手の良さはピカイチです(筒)
すくい打ちでもソールが機能して、しっかりボールを拾えます。フェースの弾きの強さで安定してキャリーが伸びます(小坂)
・プロギア『PRGR 01 アイアン』【軟鉄1枚モノ】
重心低めでトゥに重さがあるので、芯を喰ったときにボールを押し込む感覚が強いです。弾道も強めで前に伸びてくれます(筒)
顔の良さで叩くイメージが湧きます。鋭角に打ち込んでもソールの抜けが良く、距離を出しながら、操作もできます(小坂)
・ピン『ブループリントS』【軟鉄1枚モノ】
コンパクトな見た目とは裏腹にヘッドの直進性が高く、ミスに強いモデルです。やさしく高いボールが打てることも特徴的です(筒)
フェース下めの弾きが強く、重心の低さを感じます。弾道安定性の高さがありつつ、適度な操作性もあります(小坂)
・キャロウェイ『Xフォージド』【軟鉄1枚モノ】
「S15C」という非常にソフトな軟鉄を使って、打感にこだわっています。芯でも、オフセンターヒットでもソフトで心地良い打感になります(筒)
入射角を選ばず使えるソールで、抜けの良さがあります。フェースに乗る感覚で自在にボールコントロールできます(小坂)
■試打・解説
小坂圭司
こさか・けいじ/インドアゴルフレンジKz亀戸店支配人。所属コースでクラブチャンピオンになった経験を持つトップアマ。HS48m/sで飛距離は300ヤードを超える
筒 康博
つつ・やすひろ/過去の名器から最新クラブまで豊富過ぎる知識を持つ通称“ギアコーチ”。ドライバーのHSは42m/s。インドアゴルフレンジKz亀戸店で日々アマチュアの悩みに応える
