ウェッジを選ぶときのポイントになるのが“抜けの良さ”。プロがウェッジを評価するとき「このウェッジは抜けが良いですね」と言うのをよく耳にするが、「“抜けの良さ”は人によって感じ方がまったく異なり、場合によっては180度真逆になることもある」とジューシーの松吉宗之氏は話す。“抜けの良さ”の正体とは?
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プロや上級者が言う「抜けが良い」は、ソールが地面に当たったときの抵抗が少なく、ソールがスパッと前に跳ねる感覚を表しているのがほとんどです。そういったウェッジの特徴としては、ソール面が平らでソール幅が広過ぎず、適度なバンス角がついているものです。
本来アプローチショットは、フェース面を直接ボールに当てるのではなく、最初にソールを地面に当ててからボールを前に運びます。そのときにソールがシャープに抜けるほどスピンがかかりますし、余計な抵抗がないのでボールをイメージ通りにコントロールすることができるのです。しかし、入射角やインパクトポイントが不安定な人にとっては、リーディングエッジが地面に刺さって逆に「抜けが悪い」と感じたり、スピンや距離のバラつきが大きくなって扱いづらいクラブになることもあります。
一方で初級者やアベレージゴルファーは、ヘッドが上から入ってもリーディングエッジが刺さらないことや、手前から入ってもソールが滑ってくれることを『抜けが良い』と感じる人が多いですね。バンス角が大きいと上から入っても刃が刺さりにくく、バンス角が小さめだとボールの手前からでもソールが地面の上を滑りやすくなります。ソール面に丸みがあってソール幅が広めなウェッジが多いですね。プロや上級者にとってはソールが地面に当たったときの抵抗が大きいぶん、「抜けが悪い」と感じる場合が多いです。
このように抜けの感じ方はゴルファーのレベルや打ち方によって大きく異なるので、誰にとって抜けが良いのかを見極めることが重要です。人の評価を鵜呑みにせず、ソールが地面に当たったときの感覚や動きが自分に合うウェッジを選ぶことが、正確で安定したアプローチショットにつながりますよ。
■解説 松吉宗之
まつよし・むねゆき/ジューシー株式会社代表取締役。クラブエンジニアとして20年以上ゴルフクラブの設計に携わり、2018年に自身のブランド「ジューシー」を設立。ウェッジ、アイアンを中心にオリジナルクラブの開発・製造を手がけている
