<全米女子オープン 事前情報◇2日◇リビエラCC(カリフォルニア州)◇6699ヤード・パー71>
「日本とはやっぱり全然違う」。8度目の全米女子オープンを迎える鈴木愛が、改めて米国のゴルフ場の難しさを口にした。
それは距離なのか、芝質なのか。鈴木の答えはシンプルだった。「コース自体が難しい」
日本ツアーでセッティングを難しくするには、「ピンを傾斜に切ったり、距離を延ばしたり、ラフを長くしたり」といったことが一般的だ。一方、米国では「ラフがそこまで長くなくても難しいし、距離が短いからやさしいとも感じない。コース自体の難しさが全然違う」と話す。
その難しさについては、「全米女子オープンだからなのか、難しく見えているのかもしれない」とも分析。メジャー特有の荘厳な雰囲気が、そう感じさせているかもしれない。
昨年大会の舞台だったエリン・ヒルズGCは、フェアウェイに大きな起伏があり、リンクスを思わせるコースだった。 結果は予選落ち。第2ラウンド終了後には、「今までにないぐらい状態は良かった。正直、予選を落ちるとは思ってなかった」と大きく肩を落としていた。
それに対し、今年のリビエラCCは比較的フラットなホールが続くレイアウト。「今までは飛距離勝負なところが多かったですが、今回は飛距離より正確性が大事なので、チャンスはあると思います」とポジティブな言葉が出る。さらに、「割といい感じでショットはできている」と手応えも感じながら大会へ乗り込んでいる。
その言葉からも昨年のリベンジに期待がかかるが、本人は意外にもあっさりしている。「正直、来るかどうか迷っていた」。そう明かした。
海外ツアーへの単発参戦となれば、資金面での負担は決して小さくない。さらに予選落ちとなれば、費用を回収することも難しい。加えて、海外での疲労を抱えたまま日本ツアーへ戻ることになれば、体力面の負担も大きくなる。だからこそ鈴木にとって海外メジャー出場は、簡単に首を縦に振れるものではない。
そんななか、出場を決意する後押しとなったのが、韓国ツアー通算8勝を誇り、日本でもおなじみの存在となりつつある“キューティフル”ことパク・ヒョンギョンだった。
2年前の全米女子オープンでは同組でプレー。今年3月の「Vポイント×SMBCレディス」では、『一緒に全米に行こう』と声を掛けられたという。「お互い頑張ろう」と、気持ちを高めていた。
ところが、そのヒョンギョンから『出ないことになりました』とまさかの報告。「嘘やん(笑)。そしたら行ってなかったのにと思った」と、笑いながらそのやり取りを明かしてくれた。
日本ツアーを欠場してまで挑む以上、手ぶらでは帰れない。「ポイントを稼いで帰りたい」。JLPGAのメルセデス・ランキングでは、海外メジャーのポイント配分は高く、優勝者には800ポイントが与えられる。これは国内公式戦優勝(400ポイント)の倍の数になる。
「あまりポイントを積み重ねていくのは得意じゃない。一発でポンと稼ぐ方が得意」。年間女王争いを見据えるなか、せっかく海を渡ってきたからには、一攫千金を狙いたい。(文・齊藤啓介)

