<全米女子オープン 最終日◇7日◇リビエラCC(カリフォルニア州)◇6699ヤード・パー71>
日本勢は12人が決勝ラウンドへ進んだが、桑木志帆、佐久間朱莉、神谷そら、小祝さくらのスポット参戦組も気を吐いた。
日本勢2番手となるトータル1アンダーの14位につけたのは、2年連続2回目の出場となる桑木だった。昨年は56位に終わりリベンジを誓った全米の舞台で雪辱を果たす好結果に、「こんなに上に行けると思っていなかったので自分を褒めたい」と笑顔でリビエラを後にした。
昨年の年間女王・佐久間もメジャーで見せ場を作った。大会2日目には名物ホールの10番パー4でショットインイーグルを決め、ギャラリーを沸かせた。ただスコア面では、2日目、3日目に「72」とオーバーパーを叩き、フラストレーションの溜まる2日間を過ごした。
巻き返しを誓った最終日は2バーディ・2ボギーのイーブンパー。トータル2オーバーの22位で初の全米を終えた。3日目からわずかに順位を上げてのフィニッシュだったが、その内容には一定の満足感もある。
「フェアウェイにも行きましたし、セカンドショットも難しいところに行かなかった」と振り返るように、フェアウェイキープ率は86%と全体3位タイ。3日目には50%にとどまったパーオン率も72%と全体5位の数字まで回復し、国内女王の底力を見せた。
「自分の飛距離でも戦えた」と、難セッティングの中でも通用する手応えを感じた一方で、「アンダーで回りたかった」と悔しさも残る。この借りは次の海外メジャーへ。ディフェンディングチャンピオンとして迎える日本ツアー「アース・モンダミンカップ」を優先するため、「KPMG全米女子プロ選手権」はエントリーしないが、その次の「アムンディ・エビアン選手権」には出場する。
「こっちの雰囲気は楽しいですし、日本にはないセッティング。もっとうまくならないと通用しない」と、女王は日本ツアーでさらなるレベルアップを誓った。
そして神谷はトータル3オーバーの28位タイでメジャーの戦いを終えた。神谷もこの4日間は濃密な時間を過ごした一人だ。なにより、3日目の今大会で優勝したネリー・コルダ(米国)との同組ラウンドはかけがえのない経験となった。「今までのメジャーの中では一番刺激が多かった」と、大きな収穫を持ち帰った。
さらにこの4日間を戦うなかで、こんなことも感じていた。「こっちでの戦いは楽しい」。昨年ドライビングディスタンス1位に輝いた飛ばし屋は、ドライバーを振り抜ける環境そのものに楽しさを感じていた。
1オンも狙える10番の攻め方も、日本とは違いが出ると見る。「日本ツアーだったら半分以上の人は刻むのかなとか考えたりしてました」。海外選手の多くが迷わずドライバーを握るなか、自身も一瞬“刻み”を考えながらも、周囲に引っ張られるようにドライバーを選択した。その環境が「前向きな気持ちになれる」と、武器を最大限に生かせる実感もあった。海外メジャーだけでなく、米ツアー参戦への意欲もより高まっている。
一方、小祝は4日間を通してティショットの安定性に欠け、苦しんだ。最終日もフェアウェイキープ率は43%にとどまり「75」のラウンド。トータル10オーバーの60位タイで終えることとなったが、最終18番では「やっと今日イチのティショットが出たり、完璧なアプローチができた」と後味は悪くない。この感覚を忘れないまま「サントリー(レディス)で練習したい」とすぐさま帰国し、今週の日本ツアーで生かすつもりだ。
それぞれの思いを胸に、戦いを終えた日本ツアー組。リビエラで揉まれた経験を生かし、さらに強くなって帰国する。(文・齊藤啓介)

