一方、一打差の二位から出た酒井美紀は、最後まで粘りを見せたものの序盤の連続ボギーが響いて二打差の3位でフィニッシュ。とはいえ、トップ3は昨年の「ほけんの窓口レディース」以来となる。
その酒井は昨年フェアウェイキープ率で1位(79.7744パーセント)になったもののシードを失った。そこで「曲がってもいい」と今季は飛距離アップに取り組んでいる。「例えフェアウェイにボールがあったとしても、セカンドで持たされる番手に限界を感じたのでしょう。酒井さんが二勝を挙げた14年よりも、今はコースの総距離も優勝スコアも伸びています。バーディを獲る必要がある中で、チャンスを作ると考えたらフェアウェイキープももちろん大事ですが、飛距離を伸ばすことも大事です」
スイングとギアの両面が変わったと続ける。「去年までは練習場で見ているとインパクトで止まるいわゆる“合わせている”ショットでした。それが今年は振り切るスイングになっていました。ドライバーのヘッドも元々小ぶりの420ccのスリクソンから、容量の大きい460ccのゼクシオに変えたことも飛距離アップを狙ってでしょう。元々曲がらないタイプですから、この飛距離アップは大きい。酒井さんはパターやアプローチといった小技も上手い。今回の優勝争いで自信が戻ってくれば、今年は面白いシーズンになると思いますよ」
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、比嘉真美子、藤崎莉歩、小祝さくらなどを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。