国内69勝、海外3勝の計72勝を誇るプロゴルファー・樋口久子の足跡を展示する『チャコ・ヒグチ ミュージアム』が15日、長野県の松本浅間カントリークラブ内にオープンした。同日にはそのオープンを記念し、開館式典が行われ、約150人が出席した。
約500点が集められたミュージアムには、長年の選手生活で獲得した優勝トロフィーや、1977年に「全米女子プロ選手権」を制した時に使用していたクラブなど貴重な品々が公開される。多くの思い出に囲まれた樋口は、「入場無料でどなたでも入れる。(プロ生活)60年の歴史がつまっているので、ぜひいらしてください」と“PR”した。
現在80歳の樋口は、1967年にプロテストに合格した日本女子プロゴルフ協会の1期生。翌68年の「日本女子プロ選手権」で優勝するなど、日本女子ゴルフ界のパイオニアとなった。世界でも“チャコ・ヒグチ”の愛称で活躍。77年の全米女子プロ選手権優勝は、アジア選手として初めての海外メジャー制覇でもあった。2003年には日本人初の世界ゴルフ殿堂入りを果たしし、96年にはJLPGA会長に就任。2011年まで務め、その後も相談役として女子ゴルフの発展に尽力し、18年からは特別顧問を務め、今年、定年を迎えていた。
ミュージアムが設立された松本浅間カントリークラブとは、コース開場時にテープカットをしたことで縁が結ばれた。樋口がJLPGA会長だった1998~2000年までは、ステップ・アップ・ツアーの「TSBレディース松本浅間カップ」も開催。さらに同コースの理事も務めるなど、“ホームコース”のひとつともいえる。昨年ミュージアム設立の話が出て、同年秋には工事がスタート。きょうの開館に至った。
「みなさんのご協力でこういうことができて本当にうれしい。うちの倉庫でくすぶっていたものを見ていただける」。トロフィーは開館に向け磨きだしたものがほとんど。展示品は、今後、入れ替えも考えている。
式典には元衆議院議員の笹川堯氏が出席するなど、幅広い交友関係もうかがえた。館長は長女の大塚久仁子さんが務め、樋口は名誉館長となる。会場には久仁子さんが幼少期に大会のポスターになったものも展示され、その前で親子ツーショットも実現。日本女子プロゴルフ界のレジェンドの想いが込められた場所になる。(文・間宮輝憲)
