米国ツアー2年目を迎えた竹田麗央。現在の世界ランキングは19位(5月20日時点)で、今季の平均飛距離274ヤードは米国でもトップクラスだ。日本ツアーの年間女王から、すっかり世界のトップ選手へと成長した。そのセッティングについて、クラブフィッターの吉川仁氏に解説してもらった。
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「このセッティングはすごい。女子プロというより、男子プロに近いレベルです。ドライバーのヘッドは『ZXi TR』で、ロフトは8度、シャフトは『ツアーAD UB-5X』。ヘッド、ロフト、シャフトすべてが“つかまらない・上がらない”スペックにしています。それであれだけ飛ばすのは、女子プロとしては異次元のスイングです」
なぜ、そこまでハードなスペックでも竹田は使いこなすことができるのだろうか?
「竹田選手は典型的なフェードヒッターで、パワーフェードを打つ選手。アウトサイド・イン軌道で左に思い切り振り抜くので、どうしてもスピンは入りやすくなりますし、打球も上がりやすい。だから、どれだけ強くフェードを打ってもスピンが入り過ぎず、打球も上がり過ぎないヘッドにしているのでしょう。フェードボールを打ちたいので、つかまり過ぎるヘッドは使いたくない。だから、つかまりを抑えた『TR』を選んでいるのでしょう」
一方、3番ウッドは昨年までの『ZX Mk II』からピンの『G440 MAX』に変更。ドライバーとは真逆のやさしいヘッドにする理由をこう分析する。
「3番ウッドは“飛ばす”というより“止める”性能を重視したモデルを選んでいると思います。彼女が飛距離性能を求めているのはドライバーだけ。3番ウッド以下は高さが出て、硬いグリーンでも止まる打球を打ちたい。そのために高さを出しやすい『G440 MAX』を選択したのでしょう」
ユーティリティ、アイアン、ウェッジは、ヘッドもシャフトも昨シーズンと同じ。3U、4Uは『ZX Mk II ハイブリッド』、5番アイアンは『ZXi5』、6番アイアンからPWは『ZXi7』を使用。そしてウェッジは『RTZ』の3本。アイアンをコンボセットにするメリットはどこにあるのか?
「ヘッドスピードを考えると、『ZXi7』の5番アイアンも十分に打てると思います。ただし、『ZXi7』だと4番UTとの飛距離差が大きくなってしまうのではないでしょうか。その差を適正にするために『ZXi5』にしていると思います」
一方で、シャフトチョイスについては「一貫性がある」と話す。
「シャフトには一貫性があります。ドライバー、FWの『ツアーAD UB』も手元側がしなるタイプで、アイアンの『モーダス120』も同じ傾向。先端はしっかりしつつ、全体がゆったりしなるタイプが好んでいますね」
今季はパターも変更している。形状は昨年までと同じオデッセイのツノ型「#7」だが、ネックをトライビーム仕様にしている。
「フェードヒッターは、パターでも“面”をキープして打ちたいタイプが多い。竹田選手も、なるべくストレートに動かしたいので、このパターを選んでいるのでしょう。逆にドローヒッターはイン・トゥ・インでフェースローテーションしやすいパターを好む傾向があります」
米国でもポテンシャルの高さを評価されている竹田麗央。すでに米国女子ツアー2勝を挙げているが、ハイレベルなセッティングでさらなる高みを目指している。
▼ 竹田麗央のセッティング
1W:スリクソン ZXi TR(8.0度/ツアー AD UB-5X/45.25インチ)
3W:ピン G440 MAX(15度/ツアー AD UB-6S)
3,4U:スリクソンZX Mk II ハイブリッド(19・22度/ツアー AD DI-75 HYBRID S)
5I:スリクソン ZXi5(N.S.PRO モーダス3 ツアー120S)
6I~PW:スリクソン ZXi7(N.S.PRO モーダス3 ツアー120S)
50・54・58度:クリーブランド RTZ(N.S.PRO モーダス3 ツアー120S)
PT:オデッセイTRI-BEAM #7
BALL:スリクソンZ-STAR XV
■解説::吉川 仁
よしかわ・じん/「4plus Fitting Labo & Golf Salon」主宰。スイングとギアの両面に精通し、「ギアーズ」や「トラックマン」を駆使して、悩めるゴルファーのギア選びをサポートする。
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