28歳の吉田泰基は昨年、日本男子ツアーで賞金ランキング9位に入った。クラブ契約フリーの吉田は大手メーカーのドライバー、フェアウェイウッドに加えて、地クラブメーカーのユーティリティ、アイアンを使っている。そのセッティングについてクラブフィッターの吉川仁氏に解説してもらった。
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アイアンは6番から9番アイアンの4本だけ。男子ツアーでは5番アイアンを使っていない選手は珍しい。モデルは三浦技研の『TC-102』を使っているが、その特徴は?
「三浦技研の100シリーズはツアーモデルで、『TC-101』は笹生優花選手が2021年の全米女子オープンで優勝したときに使っていましたね。それを継承する『TC-102』は打感の良さやシャープな雰囲気を継承しつつ、100シリーズ史上最もソール幅を広くしました。三浦技研らしさを感じるのは番手によってフェースの肉厚や形状を変えていること。その変え方が絶妙です」
5番アイアンの代わりに入れているユーティリティも地クラブの「A GRIND」。これはどんなユーティリティなのか?
「ユーティリティというとやさしいクラブという印象ですが、吉田選手が使っている『A GRIND BZ-H』はヘッドサイズもシャープで、かなり操作性が高い。アスリートのためのユーティリティです。このユーティリティがあるからこそ、アイアンを少なくしているのだと思います」
三浦技研もA GRINDも、吉田選手の地元である兵庫県にある地クラブメーカー。
「三浦技研はアダム・スコットをはじめとする海外の一流選手が姫路の工場に行って自分好みのソールや形状に作ってもらっています。一人ひとりに合わせた形状、フィッティングをしてくれるのも地クラブメーカーの魅力。地元であれば工場にも行きやすい。地の利を生かしたセッティングになっていると思います」
ドライバーはピンの『G440 LST』、2本のフェアウェイウッドは『Qi4D』。シャフトはドライバー、3W、7Wが『ベンタスTR ブラック』、そしてユーティリティは『ベンタス HB(10X)』を使っている。かなりハードなシャフトに思えるが、吉川は意外な特性を指摘する。
「ベンタスシリーズはハードで硬いと思われがちですが、振動数を計測すると、実はグラファイトデザインのツアーADシリーズの方が硬いことが多い。『ベンタスTRブラック』も適度な粘りとしなりがあって、アスリートゴルファーは“しなりがあるからベンタスが好き”という人もいます」
試合では7番ウッドや4番UTで正確にグリーンを捉える吉田。地元の地クラブを活用したウッド5本、アイアン4本、ウェッジ4本という独自のセッティングでプロ初優勝を狙う。
▼ 吉田泰基のセッティング
1W:ピン G440LST(10.5度/ベンタスTR ブラック6X)
3W:テーラーメイド Qi4D(16.5度/ベンタスTR ブラック6X)
7W:テーラーメイド Qi4D(21度/ベンタスTR ブラック8X)
4U :A GRIND BZ-Hハイブリッド(23度/ベンタス HB10X)
5U :A GRIND BZ-Hハイブリッド(26度/ベンタス HB10X)
6I~9I:三浦技研 TC-102(DG EX TOUR ISSUE)
GW、AW、SW: タイトリスト ボーケイSM10(DG EX TOUR ISSUE)
LW:タイトリスト ボーケイウェッジワークス(DG EX TOUR ISSUE)
Pt:オデッセイ ホワイトホットOG #7CH
BALL:タイトリスト PRO V1x
■解説::吉川 仁
よしかわ・じん/「4plus Fitting Labo & Golf Salon」主宰。スイングとギアの両面に精通し、「ギアーズ」や「トラックマン」を駆使して、悩めるゴルファーのギア選びをサポートする。
