<全米女子オープン 事前情報◇2日◇リビエラCC(カリフォルニア州)◇6699ヤード・パー71>
ペブルビーチGCで行われた2023年大会の22人を上回り、日本勢史上最多の23人が出場する今大会。その中で、菅楓華、荒木優奈、後藤未有の3人は初めて海外メジャーに挑む。一体どんな思いで今大会を迎えるのか。
世界ランキング上位の資格で切符を手にした菅は、米国を訪れること自体が初めて。「すごく楽しみにして来ました。試合も楽しみな部分が多いです」と、胸を躍らせながら、その時を待っている。
先週の日本ツアーはスキップし、今大会に照準を合わせてきた。その期間は日本でコースを回りながら、「ショットの見直し」と打ち込みを中心としたメニューを消化。先週土曜日に現地入りし、日曜日からコースで調整を重ねている。
「どこか日本のコースに似ている」としながらも、驚かされたのはやはり芝質。日本ではなじみのないキクユ芝がフェアウェイやラフに生えており、「抜けがすごく悪い」という印象を受けた。普段はあまりターフを取るタイプではないが、意図せずターフが取れる場面もあり、「あまり打ち込まないように気を付けたい」と話す。早めの現地入りで得た感覚を、本番までにしっかりとすり合わせていく。
まずは予選通過を現実的な目標に据えるが、「今の自分がどこまで通用するのか、そこが楽しみです」
と、メジャーで得たいものは自分の現在地だ。昨年、日本ツアーで初優勝。今季もすでに1勝を挙げ、メルセデス・ランキング(MR)3位につけるなどツアーの主役を張っている。「前の自分より絶対に自信はついている」。その言葉通り、自身の実力を試す絶好の機会になる。
同じく世界ランキング上位の資格で出場権を手にした荒木も、「経験、チャレンジ」と位置付ける。今の実力が海外でどこまで通用するのか。その答えを探る1週間になりそうだ。
荒木は日本ツアーをスキップせず、実戦を重ねながら調整を続けた。「試合でどんな球が出るのか分からないので」。試合で感じた違和感は試合で修正する。その信条のもと、強行日程でリビエラに乗り込んだ。「先週、なんとなくつかめて、今週の練習ではっきりつかめた」。その効果はてきめんだった。
コースを回ってみての印象は、「ラフがねちっこくて、ヘッドを拭かないと突っかかる」というもの。やはり芝質の違いが強く印象に残った。さらに、「スケール大きすぎますよね」と、大会を彩る巨大スタンドや会場の雰囲気にも圧倒された様子。「まずは予選通過を目指して頑張りたい」。日本ツアー1勝、現在MR6位につける実力者がどんな戦いを見せるのかにも注目したい。
そして、日本会場の予選会をトップ通過した後藤は、「自分がどれだけやれるのか楽しみ。ワクワクでしかない」と高揚感を隠さない。初めての海外メジャーは、「とにかく楽しむ」ことをモットーにする。
同級生の吉田優利ともひさびさの再会を果たした。「一緒にラウンドするのもひさしぶり。すごく上手なのは分かっているんですが、球も強くて、飛距離も伸びているなと思いました」。米ツアーを主戦場とする吉田の進化を、間近で感じ取った。
ジュニア時代から切磋琢磨してきた2人が、世界最高峰の舞台で再び顔を合わせる。「一緒に立てるとは思っていなかったので、うれしい」。そう感慨深げに語った。
三者三様、それぞれの思いを胸に未知なる舞台へ挑む。その先に待つ景色は、きっとそれぞれで違うはずだ。(文・齊藤啓介)

