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6731ヤードの“モンスターコース”…その攻略法は? 吉田優利の覚悟感じた開幕前日の姿【大西翔太のSHOWTIME】

大西翔太氏が千葉決戦の展望を語った。

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2024年5月16日 07時00分

今季日本初戦の会場で入念な準備を進めていた吉田優利の姿に大西氏も目を奪われた
今季日本初戦の会場で入念な準備を進めていた吉田優利の姿に大西氏も目を奪われた (撮影:福田文平)

今季の国内女子ツアー第12戦となる「ブリヂストンレディスオープン」が、きょう16日に開幕した。千葉県の袖ヶ浦カンツリークラブ 袖ヶ浦コースを舞台に4日間の大会が行われる。コースの特徴は? 選手の仕上がり具合は? 青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める大西翔太氏がトーナメント会場から、注目ポイントを紹介する。

辻村明志コーチとマンツーマン調整【写真】

■6731ヤードを制するために必要な要素は?

「グリーンは小さいし、ラフも長い。そのラフに囲まれるように花道がないホールも多いです」。大西氏はひとしきりコースの特徴を挙げたが、やはり一番力を込めたのが「距離が長いです」という言葉だった。今季ここまで行われてきた大会で最長となる6731ヤードという設定。かつて男子の「ブリヂストンオープン」が開催されていた名残りが、こんな部分に感じられる。

それゆえ、大西氏がはじきだした優勝予想スコアは「1ケタになると思っています」。今大会は2年前にも同コースを使用し、その時は西郷真央が13アンダーで優勝しているが、その時以上にし烈な争いになることも予想している。

400ヤード超のパー4が5カ所用意されるなど、選手は次々と長いホールと対峙することになるうえに、ラフの長さもしっかりあり、かつグリーンも小さいため、ティショットを外すとパーオン困難なホールが続出する。「ラフに入れたら1ペナと言ってもいいくらいです。グリーン周りのラフも長いので、ショートサイドに外せば簡単にボギーが来ます。まずはティショットをしっかりとフェアウェイに乗せること」。大西氏はここをキーポイントのひとつに挙げる。

一方で、4カ所あるパー5は「3つは乗せられますね」と、2オンを積極的に狙えるという。9番は585ヤードと長いが、490ヤードの2番、510ヤードの16番、18番はバーディを取りたいホールになる。もちろんそれもティショット次第にはなるが、このあたりの押し引きも注目ポイントになりそうだ。

■吉田優利の“特打ち”に感じた覚悟

大西氏は単純に距離が長い=飛ばし屋が有利、という構図にはならないことも説明する。そのなかで「調子が上がっています」と活躍を予感させるのが、ディフェンディングチャンピオンの山下美夢有だ。昨年のコースは愛知県の中京ゴルフ倶楽部 石野コースだったが、連覇も十分あると見る。今季未勝利ながら先週の2位など、ここ4試合はトップ5を外していない。「ショット、パットも“らしさ”が出てます」と、そろそろ…という雰囲気が漂う。

またコース内で目を止めたのが、ここが今季日本ツアー初戦となる吉田優利だった。「プロアマの後、辻村(明志)コーチと一緒に、最後までショット練習をしていました。辻村コーチと過ごす時間は、吉田選手にとって一番大事な時間だと思います。地元・千葉県出身ですし、ブリヂストン契約選手でもある。優勝争いに食い込んでくると思います」。練習場で見せた並々ならぬ覚悟が、そのまま結果につながると読んでいる。

また岩井姉妹にも視線が送られた。「千怜選手が開幕戦以来となる勝利を先週挙げましたが、こうなると明愛選手が燃えてくる。実際に話をした時、『自分もやらないと』という言葉を聞くこともできました。姉妹でありいいライバル。このあたりで火が着くんじゃないでしょうか」。これまで何度も見せてきた“相乗効果”が期待できそう。

「グリーンに乗せられなくても、アプローチで寄せる技術が大事になります。グリーンも硬くなってくるようですし、ショートゲームでしっかりとスコアをまとめられないと上位にはいけませんね。耐えて、耐えての4日間。ここがカギになると思っています」。ティショットから小技まで気を抜けない、総合力が試される一戦が幕を開けた。

解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツにと日夜情熱を燃やしている。21年には澁澤莉絵留ともコーチ契約を結んだ。プロゴルファーの大西葵は実の妹。YouTube『大西翔太GOLF TV』も好評で、著書『軽く振ってきれいに飛ばす!! 飛距離アップの正解』が発売中。

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