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【記者の目】女子ツアーは毎週がサバイバル 2018年は裏街道にも注目すべし
【記者の目】女子ツアーは毎週がサバイバル 2018年は裏街道にも注目すべし
所属 ALBA Net編集部
秋田 義和 / Yoshikazu Akita
配信日時: 2018年3月5日 09時31分
17年までは、“サバイバル”の観点からするとシード争いだけだったが、新たに二つの競争が加わることとなる。これにより春先の一試合一試合が、それぞれの生存競争に大きな意味を持つ。去年まではシード獲得ラインとなる2300万円前後がサバイバル脱出の目安。二位以下の賞金でこの額を獲得できる大会は存在しないため、シーズン序盤は優勝以外でシードを決めることは難しく、春先はサバイバルがフィーチャーされることはほとんどなかった。それが今年は開幕戦から、まずは第一回リランキングの順位が毎週更新され、いやでも気になることになる。
開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」で3位タイに入った諸見里しのぶと濱田茉優は賞金427万5000円を獲得し、昨年実績を元にすると早々に6月から9月までの出場権を獲得したことになる。一方、今季から日本に本格参戦のキム・ヘリム(韓国)は、9位タイで190万5000円。たらればだが、あと一打減らせていれば、3位タイに入って約398万5000円の賞金を獲得し、ヘリムも一発で決められていた(※ヘリムは昨年7月のサマンサタバサレディースで優勝しており、同大会までの出場権は保持)。
つまり、これまでは春先の試合の最終日は、基本的にアウトスタート、俗にいう表街道の優勝争いばかりに目が行きがちだったが、首位と差の離れたインスタート、裏街道の選手にも注目することで楽しみが増えてくる。例えば、同大会でカットラインギリギリの47位タイで予選を突破した上田桃子は、最終日に「68」を出し、17位まで浮上して約93万円を獲得した。この額は、去年実績で見れば、6月末の40位に入るための約40%。シード選手の上田には関係ない話だが、このように裏街道での頑張りが大きく影響する可能性は低くない。18年は、常に選手のサバイバルが繰り広げられるのだ。
当たり前だが、選手たちは獲得賞金に対してかなりシビアになっている。開幕戦は荒天のため3日目が中止となり、賞金ランクへの加算賞金額は当初の75%に。この結果に対し、予選を突破してすでに賞金獲得を決めていた選手たちは、やるせなさがつのった。「残念です…、早い時期に稼いでおきたかった」(勝みなみ)、「中止はめっちゃ残念です。リランキングがあるので」(松田鈴英)。天候のせいとはいえ、簡単には消化できない問題だ。
このサバイバル合戦から脱出できない限り、ほとんどの選手が次なる望みを懸けて、翌週の試合に休みなく出場することとなる。かかるプレッシャーも試合を経るごとに大きくなり、肉体的だけでなく精神的な疲労も大きくなる。その中で結果を出さなければ淘汰されていく。まさにサバイバルといえる18年シーズン。例年とはまた違ったドラマがいくつも生まれそうだ。(文・秋田義和)
開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」で3位タイに入った諸見里しのぶと濱田茉優は賞金427万5000円を獲得し、昨年実績を元にすると早々に6月から9月までの出場権を獲得したことになる。一方、今季から日本に本格参戦のキム・ヘリム(韓国)は、9位タイで190万5000円。たらればだが、あと一打減らせていれば、3位タイに入って約398万5000円の賞金を獲得し、ヘリムも一発で決められていた(※ヘリムは昨年7月のサマンサタバサレディースで優勝しており、同大会までの出場権は保持)。
つまり、これまでは春先の試合の最終日は、基本的にアウトスタート、俗にいう表街道の優勝争いばかりに目が行きがちだったが、首位と差の離れたインスタート、裏街道の選手にも注目することで楽しみが増えてくる。例えば、同大会でカットラインギリギリの47位タイで予選を突破した上田桃子は、最終日に「68」を出し、17位まで浮上して約93万円を獲得した。この額は、去年実績で見れば、6月末の40位に入るための約40%。シード選手の上田には関係ない話だが、このように裏街道での頑張りが大きく影響する可能性は低くない。18年は、常に選手のサバイバルが繰り広げられるのだ。
当たり前だが、選手たちは獲得賞金に対してかなりシビアになっている。開幕戦は荒天のため3日目が中止となり、賞金ランクへの加算賞金額は当初の75%に。この結果に対し、予選を突破してすでに賞金獲得を決めていた選手たちは、やるせなさがつのった。「残念です…、早い時期に稼いでおきたかった」(勝みなみ)、「中止はめっちゃ残念です。リランキングがあるので」(松田鈴英)。天候のせいとはいえ、簡単には消化できない問題だ。
このサバイバル合戦から脱出できない限り、ほとんどの選手が次なる望みを懸けて、翌週の試合に休みなく出場することとなる。かかるプレッシャーも試合を経るごとに大きくなり、肉体的だけでなく精神的な疲労も大きくなる。その中で結果を出さなければ淘汰されていく。まさにサバイバルといえる18年シーズン。例年とはまた違ったドラマがいくつも生まれそうだ。(文・秋田義和)