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“運命のパター”に「引き寄せられた」 ネクヒロ2勝・和久井麻由が悲願合格へ初圏内

“運命のパター”と出会った? 23歳・和久井麻由が悲願の合格へ圏内につけている。

所属 ライター
田中宏治 / Koji Tanaka

配信日時:2024年10月30日 18時52分

和久井麻由は“運命のパター”とともに合格へ突き進む
和久井麻由は“運命のパター”とともに合格へ突き進む (撮影:福田文平)

<JLPGA最終プロテスト 2日目◇30日◇大洗ゴルフ倶楽部(茨城県)◇6602ヤード・パー72>

プロテスト合格を目指す25歳以下の選手たちが腕を磨く『マイナビ ネクストヒロインツアー』で2勝を挙げている23歳・和久井麻由が「71」で回り、トータル1オーバーの11位タイと好位置につけた。5回目のプロテスト挑戦で、今回が3度目の最終進出となったが「合格圏内にいるのは初めて」。運命的な出会いを果たしたパターとともに、このまま合格へと突き進む。

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前夜から降り続いた雨の中スタートした和久井は「全然、我慢はできていなかったんですけど、パットが入ってくれたのでバーディが取れて、なんとかアンダーで回ることが出来ました」。特にパットが決まったのは後半。12番で4メートルのパーパットを沈めると「ノリにノって」13番では7メートルのチャンスをものにする。終盤の16番ではピンチを迎えたが、6メートルを沈めてパーをセーブした。

最終プロテストの直前まで、パッティングの調子は悪かった。「40センチぐらいを外したり。あまりに入らないので、先週ゴルフショップにパターを買いに行ったんです。最初は別のパターを買おうと思っていくつか打ってみたんですけど、全然入らなくて。最後に引き寄せられるように手にしたパターがめっちゃ入ったんですよ」。

選んだのはオデッセイの2ボールパター。全盛期のアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)が使用したことで人気に火が着いた定番モデルだが、使うのは初めて。「私、下手なんで、あまり芯に当たらないんですけど。(2ボールパターは)インサートの部分が小さいのがいいみたいで、芯に当たるんですよ」。

25日に行われたマイナビネクストヒロインツアーにぶっつけ本番で投入すると、これまでになくパッティングが決まる。慣れたパターに戻すことも考えたが、直前で最終プロテストにも投入することを決めた。「初日は入っていなかったので、本当に運命の出会いなのかは分からないですけど…(笑)」とまだ信じ切れてはいないようだが、もうこのパターで戦い抜くしかない。

高校3年だった2019年の「日本女子アマ」で同い年の西郷真央に続く2位に食い込むなど、ジュニア時代は世代を代表する選手の一人だったが、その後はやや回り道。プロテストのプレッシャーに苦しんできた。「プロテストだとは思わず、マイナビの試合のつもりでやっているんですけど、なかなかそうはいかないですよね。周りの雰囲気がヤバいです(笑)」。こうして笑顔で話せるのは成長の証し。重圧をはねのけ、これを最後のプロテストにする。(文・田中宏治)

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