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米ツアーの姉からも激励 吉田鈴は強み生かし「やるべきことに集中」し大洗攻略へ

JLPGA最終プロテストに挑む選手たち。最終は3回目の挑戦となる吉田鈴は何を思う?

所属 ライター
田中宏治 / Koji Tanaka

配信日時:2024年10月29日 07時30分

吉田鈴は、“こんどこそ!”
吉田鈴は、“こんどこそ!” (撮影:福田文平)

<JLPGA最終プロテスト 事前情報◇28日◇大洗ゴルフ倶楽部(茨城県)◇6602ヤード・パー72>

注目選手の一人、吉田鈴(りん)は前日の練習ラウンドを9ホールで切り上げ、練習グリーンで長い時間を過ごした。米国女子ツアーでも活躍する吉田優利の妹として、すでに知名度は抜群。すでにツアーに出場すれば、サインを求めるギャラリーが長い列を作るスター候補が、今度こそアマチュアに別れを告げる。

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最終プロテスト初挑戦の2021年は1打差、今年と同じ大洗ゴルフ倶楽部で行われた22年は2打差、合格にあと一歩という悔しい思いを重ねてきた。さらに今季はレギュラーツアー8試合の出場で、6度の予選通過。7月の「大東建託・いい部屋ネットレディス」ではトップ10入りも果たしている。

知名度があり、アマチュアとしてツアーでの実績もある。それだけに重圧は大きくかかりそうだが、本人は「今はプレッシャーはあんまり感じてないです。自分にできる事をやって、その結果だと思うので、今はやるべきことに集中することが大事かなと思います」。1年の集大成となる4日間を前にしても、驚くほど落ち着いた様子だった。

先週は姉の優利が「樋口久子 三菱電機レディス」で2位タイと久々の優勝争いを演じた。「『頑張れ』ってメッセージを送ったら、試合が終わってから『優勝できなかったけど、鈴は合格できるから大丈夫だよ』って返事が来ました」。ゴルファーとして、常に先を歩く姉からの激励は間違いなく力になっているはずだ。

近年のプロテスト会場の中ではスコアが伸びない難コースだが、2年前に合格に迫っているだけに特段の苦手意識はない。「今年に入って5回ぐらいは回っています。警戒するホールは何カ所かありますけど、ティショットが上手くいけば、グリーンも平らなのでそこまで難しくはないと思っています」。黒松の林に囲まれたホールは枝がせり出し、フェアウェイをとらえても2打目が狙いにくい状況もあり得る。こればかりは運にも左右されるが「条件はみんな同じなので」と、それを受け入れる心の準備もできている。

カギを握るティショットは鈴の武器でもある。「球筋の打ち分けとかも練習していますし、ツアーでのスタッツを見て、自分でもいいなと思っています。ティショットには自信を持っていますし、自信があるところが自信なくなったら、ここでもそうですけど、プロになったらやっていけないと思うので、そこは揺るがずにいきたいですね」。合格は20位タイまでの狭き門。プロになってからの自身の姿も見据えながら、しっかりと難関を突破する。(文・田中宏治)

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