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2年前の動画を引っ張り出し… 西村優菜はショット復調、アジアシリーズ出場かかるも「なるようになる」

10月以降のアジアシリーズ出場がかかる崖っぷちの一戦で、西村優菜が大胆なスイング修正を試みた。

所属 ALBA Net編集部
高桑 均 / Hitoshi Takakuwa

配信日時:2023年9月8日 10時00分

<クローガー・クイーンシティ選手権 初日◇7日◇ケンウッドCC(オハイオ州)◇6515ヤード・パー72>
 
「なるようになる」。今週を終えた時点のポイントランキングで「TOTOジャパンクラシック」や10月以降のアジアシリーズの出場が決まるため、大事な一戦に臨んでいる西村優菜。初日はイーブンパーの69位タイとやや出遅れた。

西村優菜が左右の体重移動を最大限に生かすステップ打ちを披露【写真】

現在のポイントランキングは81位。TOTOは43位内が条件で、そのほかの大会も60位台には入っておきたいところ。ジャンプアップには上位フィニッシュが必要だが、「ショットが久々にいい感じだったのはよかったけど、その満足感と、それがスコアにならなかった悔しさがあります」と複雑な表情を浮かべる。
 
海外7連戦最後の大会。疲れもあるなかで、ショットが徐々に狂い始めていた。そんななかで迎えた今週は背水の陣。「久々にこの感じだなって思った」というショットがいくつも飛び出し、4番のパー5、7番のパー4では狙い通りのバーディを奪った。「ビビらずに振れた」と結果はともかく、内容は改善傾向。その理由が動画配信サービスの“YouTube”にあった。
 
「毎日ホテルに帰ってスイング動画を見るのが1、2カ月続いていて」と、スイングのイメージを取り戻すため、過去の自分の動画をあさっていたなかで、昨晩はなんと2021年に国内メジャー初優勝を遂げた「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」まで遡ったという。「サロンパスの時のスイングが好き」と気づき、その頃の動きを初日の朝の練習で取り入れたところ、これがうまくいった。
 
もともと、小さな体を飛距離に変えるため、左右の体重移動を大きく使いながら振っていた西村だが、今年取り組んだスイングにはこの部分は含まれず。「昔は体重移動を大事にしていた。今はそれがなくて、戻してみようかな」と、ただ戻すだけでなく今のスイングと融合させたところ、進化を遂げることになる。
 
「いいところを消して、自分の良さが消えていた」。新しいスイングを始めてまだ1日だが、長らく苦しんだショット不振から脱却の光は見えた。「明日も続けてできたら」と、まずは予選突破を狙うなかで、この発見が吉と出るはず。「伸ばさないといけない状況にはいるので、最後まで諦めずに」。開き直って、“なるようになる”。新感覚のスイングで勝負に出る。(文・高桑均)

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